おねえちゃん(あたし)とおにいちゃん(主人)が結婚する前、ふたりがしばらく暮らしていたのは、駅からほど近いボロいアパートでした。
そのボロイアパートで一緒に暮らしていたのは、「たぬえ」という名前のチンチラゴールデン。おねえちゃんがティーンの頃から、一緒に暮らしていた猫です。
ボロイアパートに引っ越す前、おねえちゃんはいま住んでいるトマロビソバ家に居て、たぬえは「あの人」(おねえちゃんの母)の猫でした。
しかし、、2年前、トマロビソバ家を改装するにあたり、ボロイアパートにたぬえを連れて引っ越し、おにいちゃんと3人で暮らし始めたのです。
おにいちゃんにとっては、たぬえが、人生で一緒にくらす初めての動物でした。そしておねえちゃんにとっても、自分が飼い主として責任を持って育てる初めての動物がたぬえでした。
たぬえは、夫婦の猫として、老年の猫生を我儘放題に謳歌しようとおもったのか、
なんと1缶250円以上する高級缶詰しか食べなくなるという強欲ババアに変身。しばらくおねえちゃんとおにいちゃんのエンゲル係数を苦しめたのでした。笑
そんなたぬえは、今年の元旦が過ぎたころから、突然体調を崩し、病院に連れて行ったところ肺炎と発覚。酸素室での入院生活が始まりました。
たぬえが入院している間、おねえちゃんとおにいちゃんは籍を入れました。
籍を入れてから3日後、たぬえのお見舞いに赴いたおねえちゃんが病院の酸素室の扉を開けると、いつもはへたり込んでいたたぬえが、ちゃんとお座りをして、おねえちゃんの顔をじっと見つめていました。
それから、3分ほど様子をみていたところ、呼吸がますます荒くなり、「たぬえ、大丈夫?大丈夫?」と声をかけたところ、
「にゃあ」と小さく泣いて、腕をきゅーんと伸ばして、動かなくなってしまいました。
急いで先生をよんで、心臓マッサージをして・・・の間は、正直記憶があまりありません。
ただ覚えていたのは、たぬえがおねえちゃんの耳元に、ふわふわと、きらきらと漂っていたあの感覚だけです。きっとたぬえの魂が、おねえちゃんに別れを告げていたのだと思います。
そのあとお葬式がおわってしばらくたっても、悲しみはまったく癒えませんでした。ロビンがきて、このブログを始めても、どこかぽっかりと穴があいてしまっていました。
たぬえは、おねえちゃんのすべてでした。
苦しい中、おにいちゃんとの結婚を待ってくれて、なくなる当日もおねえちゃんが病院にくるまで待っていてくれたんです。
5月の末に、やはり突然たぬえを思い出してしまったおねえちゃんは、会社から帰る電車の中で、たぬえの写真を見返しては、電車の中だというのに泣いてしまいました。
駅に着きました。
「あの人」からメールがきました。
ソバを拾ったと。
「はああああ?!」ってなったけど、その時に、同時に思いました。
たぬえが、おねえちゃんにソバをよこしたんだと。
いつまでもメソメソしているおねえちゃんに、「いいかげんにしにゃよ」って、ソバを送り込んだと思います。
動物を飼うということは、出会い、ともに幸せな時を過ごし、悲しくもわかれる。そしてまた新たに出会う。
こういう奇跡の繰り返しであると思います。
たぬえも、その奇跡をおねえちゃんに教えてくれました。
動物と暮らしたことがない人は、こんな話、大げさな、って思うかもしれません。
たしかに、たぬえがソバをおねえちゃんに送り込んだなんて、都合のいい解釈なのかもしれません。
しかし、いろいろと虐待や無責任な飼い方をするひとたちの問題がありますが、根源はここだと思います。
動物という、言葉も通じない、種族も違う、命の長さも違う、そんな生き物と人間が、一緒に暮らすことで愛情を抱き、抱かれるということが、どれほどあたたかい奇跡かということに気づかない、荒廃した心に起因することだと思います。
・・・・あれ?笑
おねえちゃん、君らのこと愛してるんだけど。
伝わらなかった。笑
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