10月13日(土)の新潟競馬で非常に珍しいアクシデントが起こった。
6R(3歳以上500万以下、ダート2500m、12頭立て)で「ペイシャエリート」(2番人気、牡3歳、美浦・小笠倫弘厩舎)が向正面のスタートからハナを奪って正面スタンド前を通過した。
しかし、騎乗した「山田敬士」騎手(21歳、美浦・小桧山悟厩舎)が周回を誤認した為か、1周目の直線半ばでムチを入れてスパートをかけ、先頭でゴール板を通過すると、レースが終わったかのように同馬を減速させ、馬場中央から外側に誘導した。
当然の事、レースはまだ続いており、内側から後続馬に次々と追い抜かれていった。
この時、事態に気付いたのか、慌てて追い出し、向正面から再び馬群に合流するも、同馬には盛り返す力は残っておらず、最下位の12着に敗れた。
異様なレースの光景に実況した「ラジオNIKKEI」の「小林雅巳」アナウンサーが言葉に詰まる場面があった。
「JRA」はこの行為が競走距離を錯誤した事によるものであると判断、明日(10月14日)から裁定委員会が開かれるまでの間、同騎手を騎乗停止処分とした。
これにより、明日の新潟で騎乗を予定していた8鞍が全てが乗り替わりとなった。
「競走距離錯誤」による騎乗停止はこれが初めてだという。
今回の舞台となった新潟ダート2500mは、ゴール板の対面に当たる、2コーナー過ぎの向正面からスタート、1周1472.5mのコースを1周半強する設定で2回目にゴール板を通過した時にゴールとなる。
このコースは非常に使用頻度が低く、2016年以降、秋開催で2レースのみ使用され、今年はこれが初使用となった。
10月27日(土)にもう1レース予定されている。
レースは1着が「オワゾードール」(3番人気)、2着が「テイケイドルチェ」(5番人気)、3着が「トモジャプリマ」(11番人気)で3連単19万馬券と波乱の結果となった。
「山田敬士」騎手は今年3月にデビューしたて新人騎手で、同期にデビューした騎手3人の中では最多の7勝を挙げている。