WHOOP HOOPの話その12 トクダ | スムルース オフィシャルブログ Powered by Ameba

WHOOP HOOPの話その12 トクダ

さて昨日の続きですが、

スムルースがプロを意識し始めたのは、
大学だけじゃなく普通のライブハウスでやりはじめたころです。

最初は京都の拾得で月に1回くらいのペースでやっていました。

拾得でライブをすると言っても
最初はサークルの人たちが集まってくれるだけです。

最初は面白がって来てくれますが、
何回かするとあっという間にだれも来なくなり、
なんとか人を集めようと
あれこれアイデアを出すところから始まりました。

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(普通楽屋の壁はバンドのラクガキだらけですが、ボクらはそれをしません。しかし、拾得には唯一あるんですね)


毎回ちょっとした出し物を考えて挑戦し、失敗し、
ある時はキラキラピチピチの衣装で出てみたり、
ある時は焼酎「いいちこ」の空ビンに水を入れてラッパ飲みしたり
(酒飲みに思われてライブ後散々な目にあった記憶があります)
またある時は…挙げだすときりがないです。

言ってしまえばそんなことしなくても良かったのに、
思いつくことは全部盛り込んできたのがスムルースの歴史です。

今でも、ライブで逆さ書道をするのは、
こうしたスムルースの原点を大切にしているからです。

他にも、
アンケートに答えてくれる人がいれば
怪しまれない程度に仲良くなろうと必死になり、
チケットを買ってくれると聞けば、
チケットを渡しに走り回り、
1枚1枚がとても宝物のようでした。

チケット1枚を売るのがどれだけ大変か
この思いは今でも変わらずあって、
いつもステージからうっとうしいくらいのありがとうを言いたいです。

そうしてあれこれしていると、少しずつですが前に動き始めるんですね。

だんだん大阪や奈良に活動を広めていきます。

そのころにはオリジナル曲もたまり、
オリジナルカセットテープを販売したりしてました。

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(ボクも持っていない幻の作品。タイトルがないので「赤テープ」と呼ばれています)

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(京都北山の植物園で撮影しました。何の曲が入ってかうまく思い出せないですが…)


こうしてプロの真似ごとをしているうちに
意識はどんどん上がっていきます。

当時、音楽シーンは天才がたくさん出現したときです。

くるり、スーパーカー、堂島孝平さん、
ゴーイングアンダーグラウンド、サウンドスケジュール。

みなさん年齢的には同年代なのですが、
だれもが認める天才たちですから、
もう若くしてデビューして活躍されてました。

当時の自分に冷静で客観的な視野がなくて良かったと思います。

そんなのが備わっていたら、
歴然と空いた差に打ち砕かれていたかと思います。

イケル!

とにかく自分はプロになって、
大きなステージに立つんだ!

何を根拠に「イケル!」と判断したのか、
今から考えると本当にぞっとしますが、
何も知らないということは、シンプルで力強く夢を描けるものです。

シンプル イズ パワフル

世間では「若さ」と呼びますが、
35になる今のボクだってボクなりに
このとき描いていた夢の途中にまだまだいますよ。

いくつになっても夢は変わりませんね。

アプローチが変わるだけです。


さて、「イケル!」の根拠は振り返ってみてもうまく思い出せないのですが、
人間というのは根拠がないほうが「イケル!」と思えるんじゃないかとも思います。

で、その「イケル!」が「イクゾ!」に変わる時と言うのは
それなりにきっかけがあるものです。

ということで、続きはまた次回に。