七夕の昼に 2010 テツロウ | スムルース オフィシャルブログ Powered by Ameba

七夕の昼に 2010 テツロウ

七夕です。
雨がざばざばと降っています。
夜になっても星は見えそうにありません。

年にたった一度きりのデートだというのに、こうして毎年毎年おきまりのように天気が悪いのでは織姫と彦星が気の毒だ、ああ、気の毒だ、まったくもって気の毒だ、とこれまで心やさしき僕は思っていたのだけれど、よくよく考えてみるに、ふたりの住む世界は雲のはるか上であり、雨が降ろうが嵐が起ころうが、ひょっとしてちっとも関係がないのではなかろうか、むしろ、彼ら自らがわざと雨雲をもたらし、そうすることでわれわれに目隠しをして、その向こうで人目を気にせず存分にいちゃつこうという魂胆なのではなかろうか、きっとそうに違いない、ああ、そうだったのか、なんと下劣な、破廉恥きわまりない、これまで気にかけ気をもみ七月七日の空模様に一喜一憂していた僕は馬鹿でした、阿保でした、ほかほか大臣でした、ということに思い当たったのでした、去年の七夕に。
しかしながら、もし自分が年に一度の大切なデートをだれかれそれがしなにがしにじっと観察されたとしたら、これはやはりたまったものではないし、きっと気がおかしくなって短冊にサラリーマン川柳でもしたためてしまうに違いないので、そこはふたりの事情を理解してやったうえで、もしも七夕の夜に天気が悪いなら、今年もうまくやっているのだな、よかったな、ああ、よかったな、いいね、若いね、青春だね、ピース、とほほえましく空を見上げることにします、今年の七夕から。

というわけで今年も願い事は、織姫と彦星が無事出会えますように。