続・11/21 ディスパニ初ワンマンライブ@赤坂BLITZ【中編】
再びスクリーンが現れ「情熱Panic」と題されたドキュメンタリー番組が流れます。「トイレに行くなら今です」という注釈もありました。
この番組、まさにテレビのドキュメンタリー番組風にナレーターがメンバーに密着して同行取材やインタビューを行うというものです。同時にTHIS IS PANICのこれまでの歴史を振り返るような内容でした。
この映像、お客さんには好評だったようでかなりの笑い声が聞こえました。
番組はまず、ウエダが家から出てくる場面からスタート。どうやらこれから車に乗り、スタジオに向かうとのこと。
彼はなぜかサングラスをかけて丈の長いコートを着ています。普段こんな姿は見たことがありません。
字幕「結成当初はどんなバンドだった?」
ウエダ「まあ、むちゃくちゃなバンドですよ。血の気の多い連中でしたから、ライブハウスでよく喧嘩もしてたし…殴り合いになることも日常茶飯事だったけど。ロックをやっていく人間としてそのくらいの気持ちじゃないと…音楽で世界を変えることはできないかなって。」
字幕「1stAlbum YUTORIエデュケイションとは?」
ウエダ「メンバー間の音楽性の違い…一人はラップやりたいし、もう一人はロックやりたいし、もう一人はギャグをやりたいし…。まあ…ロックとギャグのゆうぎょう?(噛む)ロックとギャグの融合?(言い直す)」
ちなみにインタビュー中、メンバーは無駄に真顔で語っていますが、たまに耐えきれずに笑いを噛み殺していました。
場面はスタジオへ。
ここでは、このスタジオで働いているというマツザカが登場。サングラスに派手な柄のシャツを着て、ギターを抱えながら明らかにデカい態度で受付に座っています。またしてもあまり見たことのない格好です。
字幕「練習は不可欠?」
マツザカ「俺らは完全にプロでやってるので、週2でやらないと腕もなまっちゃうし…やっぱ分かるんすよね、練習…こいつらライブ前だけやってんなって。」
(ここでディスパニがスタジオ内でフットサルのようなものに興じる映像がインサートされる。)
字幕「松坂さん程になって何故まだバンド以外の仕事を?」
マツザカ「この渋谷っていう最先端の街で、夢目指してる若者たちのパッション…それを感じたいってのが一番ですね。お金の問題とかじゃな…」
(ここでお客さんが来たり電話が鳴ったりと対応に追われる。)
マツザカ「…いや悪かったね、ちとバタついたみたいで。でもさっきも言ったけど本当にお金のためとかじゃなくてさ。」
そして話題は2010年のサマーソニック、カウントダウンジャパンのフェス出演の話へ。
ここでなぜかトイレの便器にパンツ一丁で座っているケンジが登場。これは三人の中で唯一馴染みのある格好ですね。
字幕「大型フェス出演から得たものは?」
ケンジ「サマソニ?サマソニと言ったら、例えるならなんだろな…トイレの機能色々あるじゃん、例えるならビデ。」
他の二人が真顔でインタビューに答える中、ケンジだけ唯一満面の笑顔で話していました。
その後2011年に毎月行われた自主企画の話から、その最終公演での赤坂BLITZ初ワンマン発表の話題へ。
ケンジ「ブリッツでやるって決まった時は…ブリッツっていうか、プリッツ。」
マツザカ「俺らはアフリカでも、ブラジルでも、コスタリカでもどこへでも行くよ。」
ウエダ「ブリッツって名前がね、俺はやっぱビビっと来ちゃって…。まあなんか…雷?(思わず口元に笑みが)」
2012年、ディスパニの元メンバータカキHDRの脱退から、バンドスタイル変更の話へ。
字幕「高木脱退に伴う変化とは?」
ウエダ「オバマも…びっくり。ほんとに国際電話が鳴りやまなかった日っていう思い出があるけど…。ほんと大きなことだと思ってる。」
ケンジ「そうだね…やっぱタカキHDRのソバージュ(手でソバージュのジェスチャー)とお別れってのが寂しかったよね。」
ウエダ「次のステージを目指さなきゃいけないなってのはすごい感じたし、そこで新しいCDを出すって発表ができたのはすごい前向きな考えだと思うし。いつも僕らを見てくれてる…チルドレンたちも(明らかに耐えきれず笑う)…ほんとに希望を持って生活できたんじゃないかな。」
場面は再びスタジオへ。ここで初めてメンバー三人が一同に会す。
字幕「今の日本のバンドに思うことは?」
ウエダ「ロックンロールをやる使命…やっぱり神に授かったものだし。神に背を向けることは絶対にしちゃいけないかな。その辺今のバンドマンはどう思ってんのかな。」
マツザカ「まあ俺らがバンドだったらもうちょっとやれるかな。」
ウエダ「ある種今は楽器を持たないことで、自分たちにハンディを与えているというか…。今回久しぶりに楽器を持つわけなんだけど…俺らが楽器を持ったら、鬼に金棒?」
マツザカ「ひゅー(口笛)」
ケンジ「かなぼーう」
ウエダ「鬼に?」
マツザカ・ケンジ「かなぼーう」
マツザカ「ケンジ、ビートかもんっ!」
ケンジ「ドッツッタッツッドッツッタッツ…(口でビートを刻む)」
マツザカ「ドゥドゥドゥドゥドゥ…(口でベースライン)」
ウエダ「鬼に…金棒(ラップ?)」
この謎のビートに乗せて字幕が流れる。
字幕「今の日本のバンドたちに見本を見せるべく、赤坂BLITZにて、楽器を持ったTHIS IS PANICが…復活!!」
ここでステージにディスパニ登場。
ウエダの
「さあさあさあ、というわけで久しぶりにバンドやっちゃいます!!!」
という言葉を合図に、ついに待望のバンド演奏復活。
マツザカも拳をあげ、ケンジもドラムスティックを振り回し客席を煽ります。
まずはジャックスカードのCMでも使われた曲「モヤトリアム」を演奏。
演奏が始まった時のメンバーの顔が本当に嬉しそうでした。
ウエダもこの日一番の雄叫び。楽器の二人もブランクを感じさせない演奏です。
ちなみにバンド演奏のときの衣装も昔のままのもので、上半身裸のケンジのお腹には「集大成」の文字が。そしてウエダがジャージの下に着ていたTシャツはタカキHDR卒業記念のものでした。
続いて「まだまだ行きますよ!!(バンドセットは)次いつやるか分からないから最後まで楽しんで行こう!!11月だけど…夏のシナリオ!!!」の紹介で「夏のシナリオ」。
この曲はバンド時代の2011年後半くらいから披露されていた未発表曲で、タカキ卒業以来5か月ぶりにライブで演奏しているにも関わらず、お客さんはみんなサビで手を振って応えてくれていました。ディスパニの曲の中でもかなりアッパーなサマーポップチューン、名曲です。
ここでMC、まずはマツザカが話します。
「ありがとうございます。すごい嬉しいです。なんとですね…ワタナベケンジ泣いております。男の嬉し泣き。」
そうです。実はケンジ、バンドセットが始まった瞬間からかなりエモーショナルな顔をしていました。この赤坂BLITZのライブに向けてバンドでのリハが始まった時にも「やっぱすごい楽しい」とこぼしていたくらいなので、感慨深かったのでしょう。
それに応えてケンジ
「すごいいい光景だなって思って。」
客席からは拍手があがりました。
ウエダも話します。
「確かにリハーサルをさっきやってたんですけど、ドラムセットからこちら(客席)を見ると凄い景色なんです…向こう(客席)から見るのと違って感慨深いものがあるよね。本当にありがとう。」
マツザカも
「みなさんのおかげです、ありがとう。」
と、感謝の言葉を口にしました。
続いて、6月に卒業したタカキHDRについてウエダが話します。
「さっき映像でも見てもらった通り、今年の6月にタカキHDRがこの世からいなくなりまして…生まれ変わって今芸人の道に進んでるわけなんですけど。赤坂BLITZが決まった時は四人で立つ予定だったんですけど、なんだかんだ三人になっちゃって、でも三人でもやるしかないなって思って…でもここにいないことは非常に残念ですよね。あいつはTHIS IS PANIC以上にやりたいことがあった、それはしょうがない。それは応援しなくちゃいけないことだし、芸人の道に進むなら頑張ってほしいし。それで今日一曲だけタカキHDRとやりたいなと思ったんですけど…あいつはこの日お笑いのネタ見せがあると。まあでも辞めた人間にどうこういうわけにもいかないし、タカキは今日このステージには立たないんですけど、今日中野とか中央線沿いあたりでネタ見せをやって、このライブの成功を祈ってると思います。」
実はこの時、客席前方にタカキHDRの姿がありました。客席がざわついていました。
「…僕には何も見えてないです(笑)。タカキのことを少し頭に思い浮かべながら、次の曲を聴いてくれると嬉しいです。」
タカキHDRの拳を前に突き出すダンスでお馴染みの「ラストダンス」が演奏されます。
ミディアムテンポで一途な歌詞が印象的の、せつない曲です。
ここでなんとバンド演奏に合わせて、後ろのスクリーンに映像が。誰もいないソファーが映し出されています。
ウエダがしっとりと歌いあげる中、そのソファーには徐々に人らしきものの姿が浮かび上がってきます。どうやらタカキHDRのようです。
タカキHDR、はじめはソファーに寝転んでいますが、サビで起き上がりなんとお馴染みのダンスを。まさかの映像でのコラボレーションとなりました。
その後もタカキHDRは三人に分裂したり、点滅したり、まさにディスパニ在籍時のスーパーパフォーマーとしての存在感を見せつけていました。ちなみに衣装も当時のまま、全身タイツでした。
「今日ここに来れなかったタカキHDRにも大きな拍手をください。」
曲が終わると、ウエダがタカキへの感謝の気持ちを口にしていました。そして重ねていいますが、タカキはしっかりと客席にいました。
しっとりと聴かせた後、再び会場を盛り上げていきます。
「この曲ずっとここでやりたかったんですよ!聴いてくれ!!」という紹介のあとに「seasons」。
この曲もバンド時代に終盤に演奏されることの多かった未発表曲で、ディスパニの曲の中では珍しい、疾走感のあるバンドサウンドを基調にしたロックでエモーショナルな曲です。
もっともバンドらしい曲ということもあり、マツザカ・ケンジのリズム隊の演奏が際立っていました。その音の中で怒涛のように繰り出されるウエダのラップ、そしてサビのシャウト。
演奏中の三人の顔が苦しそうな表情の中でもとても輝いて見えて、ぐっときました。もしこのライブの映像が世に出ることがあるならば、ぜひ確認して欲しい場面の一つです。
演奏後、まだ息を切らしたままのウエダが口を開きます。
「ありがとうございます。この曲が…この曲が…赤坂BLITZでできるなんて、4年前バンドを結成した時はほんとに思ってませんでした。ほんとに嬉しいです。ほんとに嬉しいです!!」
「ぼくらは2008年にバンド組んで、一人抜け二人抜け、4年経ったらこんな…なんか三人みたいな…なんかよくわかんねえ、最初やった時とはまるで形が違うものになってしまってますけど。僕たちはいつもたった一つのことを伝えるために音楽をやってると思ってます。それは、今ここで人生に悩んでたりとか、腐って何もやる気がねえとか言ってるやつら…俺らもそうだったけど、なんかよくわかんねえ方向に目つむったまま全力で走り続けたら、気づいたら今日ここ赤坂BLITZにいたってことです。俺が伝えたかったことは…やればできる!!それだけだ!!おまえらがやりたいこと、おまえがやりたいこと、全てやっちまえ!!!」
「このサイレンの中で、おまえの頭で、このサイレンを鳴らし続けろ!!!」
ウエダの叫びを合図に場内が赤い照明に包まれ、サイレンが鳴り響き「WARNING こちらパニック応答せよ」が始まります。
これもバンド時代にいつも重要な位置を担っていた曲で、数々の名シーンを生みました。ウエダの枯渇した心情と初期衝動が詰まった、まさに魂の叫び。
曲中に声がかれて歌に詰まりながらも、「これがTHIS IS PANICだ!!!」「おまえらこんなもんか!!!」と痛烈に叫び続けます。
ケンジのドラムも一段とアグレッシブに躍動し、マツザカも演奏中高らかにジャンプしていました。
この曲、ウエダがギターを弾く数少ない曲でもあります。曲の最後でおもむろにギターをかき鳴らしたかと思うと、すぐさまストラップをほどき、ステージの中心に思い切り叩きつけました。その反動でステージから落下し、そのまま客席へとダイブして行きました。
ギターの余韻が鳴り響いたまま曲が終わると、どこからともなくざわめきが。そして相撲の実況中継が聞こえてきます。
マツザカの「ここであなたたちの相撲への情熱、全部出し切りましょう」という言葉を受け、ディスパニの代名詞的な曲「おすもうさん」が始まります。
曲中で相撲をとることでお馴染みのこの曲、そう、ここでついに土俵ステージが解禁されます。ウエダも着ていたTシャツを脱ぎ捨て、気合充分。お客さんもみんな待ってましたとばかりにタオルを振り回したり体をぶつけ合ったりと、暴れまくります。
「今日の相手は誰だ!!」というケンジの呼びかけに応えたお客さんが二人、土俵ステージに上がります。この二人とケンジで相撲が始まり、土俵ステージは混沌の渦の中へ。
そして曲中二度目の相撲では、マツザカの「タカキHDRいるんだろ?来いや!!」という挑発に応えたタカキHDRが土俵ステージに上がり、マツザカvsタカキHDRの戦いが勃発します。ちなみにタカキHDR在籍時、相撲はほとんど彼が取っていたのでその実力は本物です。
ウエダの「早くやっちまえよ!!」というヤジもむなしく、現メンバーvs元メンバーの意地と意地をぶつけ合った壮絶な戦いは、絶妙な判定の末に見事タカキHDRが勝利しました。タカキもこのとき、先ほどまでウエダが着ていたものと同じタカキHDR卒業記念Tシャツを着ていました。
「これが渋谷で今、最新型のダンスミュージックです。ありがとう。」というマツザカの決め台詞で、混沌とした相撲空間は幕を閉じました。この時なぜかバンド「水中、それは苦しい」のジョニー大蔵大臣さんがステージ上に乱入してきたのは、ご愛敬です。
…後編へ続きます。
http://ameblo.jp/thisispanic/entry-11432084697.html
この番組、まさにテレビのドキュメンタリー番組風にナレーターがメンバーに密着して同行取材やインタビューを行うというものです。同時にTHIS IS PANICのこれまでの歴史を振り返るような内容でした。
この映像、お客さんには好評だったようでかなりの笑い声が聞こえました。
番組はまず、ウエダが家から出てくる場面からスタート。どうやらこれから車に乗り、スタジオに向かうとのこと。
彼はなぜかサングラスをかけて丈の長いコートを着ています。普段こんな姿は見たことがありません。
字幕「結成当初はどんなバンドだった?」
ウエダ「まあ、むちゃくちゃなバンドですよ。血の気の多い連中でしたから、ライブハウスでよく喧嘩もしてたし…殴り合いになることも日常茶飯事だったけど。ロックをやっていく人間としてそのくらいの気持ちじゃないと…音楽で世界を変えることはできないかなって。」
字幕「1stAlbum YUTORIエデュケイションとは?」
ウエダ「メンバー間の音楽性の違い…一人はラップやりたいし、もう一人はロックやりたいし、もう一人はギャグをやりたいし…。まあ…ロックとギャグのゆうぎょう?(噛む)ロックとギャグの融合?(言い直す)」
ちなみにインタビュー中、メンバーは無駄に真顔で語っていますが、たまに耐えきれずに笑いを噛み殺していました。
場面はスタジオへ。
ここでは、このスタジオで働いているというマツザカが登場。サングラスに派手な柄のシャツを着て、ギターを抱えながら明らかにデカい態度で受付に座っています。またしてもあまり見たことのない格好です。
字幕「練習は不可欠?」
マツザカ「俺らは完全にプロでやってるので、週2でやらないと腕もなまっちゃうし…やっぱ分かるんすよね、練習…こいつらライブ前だけやってんなって。」
(ここでディスパニがスタジオ内でフットサルのようなものに興じる映像がインサートされる。)
字幕「松坂さん程になって何故まだバンド以外の仕事を?」
マツザカ「この渋谷っていう最先端の街で、夢目指してる若者たちのパッション…それを感じたいってのが一番ですね。お金の問題とかじゃな…」
(ここでお客さんが来たり電話が鳴ったりと対応に追われる。)
マツザカ「…いや悪かったね、ちとバタついたみたいで。でもさっきも言ったけど本当にお金のためとかじゃなくてさ。」
そして話題は2010年のサマーソニック、カウントダウンジャパンのフェス出演の話へ。
ここでなぜかトイレの便器にパンツ一丁で座っているケンジが登場。これは三人の中で唯一馴染みのある格好ですね。
字幕「大型フェス出演から得たものは?」
ケンジ「サマソニ?サマソニと言ったら、例えるならなんだろな…トイレの機能色々あるじゃん、例えるならビデ。」
他の二人が真顔でインタビューに答える中、ケンジだけ唯一満面の笑顔で話していました。
その後2011年に毎月行われた自主企画の話から、その最終公演での赤坂BLITZ初ワンマン発表の話題へ。
ケンジ「ブリッツでやるって決まった時は…ブリッツっていうか、プリッツ。」
マツザカ「俺らはアフリカでも、ブラジルでも、コスタリカでもどこへでも行くよ。」
ウエダ「ブリッツって名前がね、俺はやっぱビビっと来ちゃって…。まあなんか…雷?(思わず口元に笑みが)」
2012年、ディスパニの元メンバータカキHDRの脱退から、バンドスタイル変更の話へ。
字幕「高木脱退に伴う変化とは?」
ウエダ「オバマも…びっくり。ほんとに国際電話が鳴りやまなかった日っていう思い出があるけど…。ほんと大きなことだと思ってる。」
ケンジ「そうだね…やっぱタカキHDRのソバージュ(手でソバージュのジェスチャー)とお別れってのが寂しかったよね。」
ウエダ「次のステージを目指さなきゃいけないなってのはすごい感じたし、そこで新しいCDを出すって発表ができたのはすごい前向きな考えだと思うし。いつも僕らを見てくれてる…チルドレンたちも(明らかに耐えきれず笑う)…ほんとに希望を持って生活できたんじゃないかな。」
場面は再びスタジオへ。ここで初めてメンバー三人が一同に会す。
字幕「今の日本のバンドに思うことは?」
ウエダ「ロックンロールをやる使命…やっぱり神に授かったものだし。神に背を向けることは絶対にしちゃいけないかな。その辺今のバンドマンはどう思ってんのかな。」
マツザカ「まあ俺らがバンドだったらもうちょっとやれるかな。」
ウエダ「ある種今は楽器を持たないことで、自分たちにハンディを与えているというか…。今回久しぶりに楽器を持つわけなんだけど…俺らが楽器を持ったら、鬼に金棒?」
マツザカ「ひゅー(口笛)」
ケンジ「かなぼーう」
ウエダ「鬼に?」
マツザカ・ケンジ「かなぼーう」
マツザカ「ケンジ、ビートかもんっ!」
ケンジ「ドッツッタッツッドッツッタッツ…(口でビートを刻む)」
マツザカ「ドゥドゥドゥドゥドゥ…(口でベースライン)」
ウエダ「鬼に…金棒(ラップ?)」
この謎のビートに乗せて字幕が流れる。
字幕「今の日本のバンドたちに見本を見せるべく、赤坂BLITZにて、楽器を持ったTHIS IS PANICが…復活!!」
ここでステージにディスパニ登場。
ウエダの
「さあさあさあ、というわけで久しぶりにバンドやっちゃいます!!!」
という言葉を合図に、ついに待望のバンド演奏復活。
マツザカも拳をあげ、ケンジもドラムスティックを振り回し客席を煽ります。
まずはジャックスカードのCMでも使われた曲「モヤトリアム」を演奏。
演奏が始まった時のメンバーの顔が本当に嬉しそうでした。
ウエダもこの日一番の雄叫び。楽器の二人もブランクを感じさせない演奏です。
ちなみにバンド演奏のときの衣装も昔のままのもので、上半身裸のケンジのお腹には「集大成」の文字が。そしてウエダがジャージの下に着ていたTシャツはタカキHDR卒業記念のものでした。
続いて「まだまだ行きますよ!!(バンドセットは)次いつやるか分からないから最後まで楽しんで行こう!!11月だけど…夏のシナリオ!!!」の紹介で「夏のシナリオ」。
この曲はバンド時代の2011年後半くらいから披露されていた未発表曲で、タカキ卒業以来5か月ぶりにライブで演奏しているにも関わらず、お客さんはみんなサビで手を振って応えてくれていました。ディスパニの曲の中でもかなりアッパーなサマーポップチューン、名曲です。
ここでMC、まずはマツザカが話します。
「ありがとうございます。すごい嬉しいです。なんとですね…ワタナベケンジ泣いております。男の嬉し泣き。」
そうです。実はケンジ、バンドセットが始まった瞬間からかなりエモーショナルな顔をしていました。この赤坂BLITZのライブに向けてバンドでのリハが始まった時にも「やっぱすごい楽しい」とこぼしていたくらいなので、感慨深かったのでしょう。
それに応えてケンジ
「すごいいい光景だなって思って。」
客席からは拍手があがりました。
ウエダも話します。
「確かにリハーサルをさっきやってたんですけど、ドラムセットからこちら(客席)を見ると凄い景色なんです…向こう(客席)から見るのと違って感慨深いものがあるよね。本当にありがとう。」
マツザカも
「みなさんのおかげです、ありがとう。」
と、感謝の言葉を口にしました。
続いて、6月に卒業したタカキHDRについてウエダが話します。
「さっき映像でも見てもらった通り、今年の6月にタカキHDRがこの世からいなくなりまして…生まれ変わって今芸人の道に進んでるわけなんですけど。赤坂BLITZが決まった時は四人で立つ予定だったんですけど、なんだかんだ三人になっちゃって、でも三人でもやるしかないなって思って…でもここにいないことは非常に残念ですよね。あいつはTHIS IS PANIC以上にやりたいことがあった、それはしょうがない。それは応援しなくちゃいけないことだし、芸人の道に進むなら頑張ってほしいし。それで今日一曲だけタカキHDRとやりたいなと思ったんですけど…あいつはこの日お笑いのネタ見せがあると。まあでも辞めた人間にどうこういうわけにもいかないし、タカキは今日このステージには立たないんですけど、今日中野とか中央線沿いあたりでネタ見せをやって、このライブの成功を祈ってると思います。」
実はこの時、客席前方にタカキHDRの姿がありました。客席がざわついていました。
「…僕には何も見えてないです(笑)。タカキのことを少し頭に思い浮かべながら、次の曲を聴いてくれると嬉しいです。」
タカキHDRの拳を前に突き出すダンスでお馴染みの「ラストダンス」が演奏されます。
ミディアムテンポで一途な歌詞が印象的の、せつない曲です。
ここでなんとバンド演奏に合わせて、後ろのスクリーンに映像が。誰もいないソファーが映し出されています。
ウエダがしっとりと歌いあげる中、そのソファーには徐々に人らしきものの姿が浮かび上がってきます。どうやらタカキHDRのようです。
タカキHDR、はじめはソファーに寝転んでいますが、サビで起き上がりなんとお馴染みのダンスを。まさかの映像でのコラボレーションとなりました。
その後もタカキHDRは三人に分裂したり、点滅したり、まさにディスパニ在籍時のスーパーパフォーマーとしての存在感を見せつけていました。ちなみに衣装も当時のまま、全身タイツでした。
「今日ここに来れなかったタカキHDRにも大きな拍手をください。」
曲が終わると、ウエダがタカキへの感謝の気持ちを口にしていました。そして重ねていいますが、タカキはしっかりと客席にいました。
しっとりと聴かせた後、再び会場を盛り上げていきます。
「この曲ずっとここでやりたかったんですよ!聴いてくれ!!」という紹介のあとに「seasons」。
この曲もバンド時代に終盤に演奏されることの多かった未発表曲で、ディスパニの曲の中では珍しい、疾走感のあるバンドサウンドを基調にしたロックでエモーショナルな曲です。
もっともバンドらしい曲ということもあり、マツザカ・ケンジのリズム隊の演奏が際立っていました。その音の中で怒涛のように繰り出されるウエダのラップ、そしてサビのシャウト。
演奏中の三人の顔が苦しそうな表情の中でもとても輝いて見えて、ぐっときました。もしこのライブの映像が世に出ることがあるならば、ぜひ確認して欲しい場面の一つです。
演奏後、まだ息を切らしたままのウエダが口を開きます。
「ありがとうございます。この曲が…この曲が…赤坂BLITZでできるなんて、4年前バンドを結成した時はほんとに思ってませんでした。ほんとに嬉しいです。ほんとに嬉しいです!!」
「ぼくらは2008年にバンド組んで、一人抜け二人抜け、4年経ったらこんな…なんか三人みたいな…なんかよくわかんねえ、最初やった時とはまるで形が違うものになってしまってますけど。僕たちはいつもたった一つのことを伝えるために音楽をやってると思ってます。それは、今ここで人生に悩んでたりとか、腐って何もやる気がねえとか言ってるやつら…俺らもそうだったけど、なんかよくわかんねえ方向に目つむったまま全力で走り続けたら、気づいたら今日ここ赤坂BLITZにいたってことです。俺が伝えたかったことは…やればできる!!それだけだ!!おまえらがやりたいこと、おまえがやりたいこと、全てやっちまえ!!!」
「このサイレンの中で、おまえの頭で、このサイレンを鳴らし続けろ!!!」
ウエダの叫びを合図に場内が赤い照明に包まれ、サイレンが鳴り響き「WARNING こちらパニック応答せよ」が始まります。
これもバンド時代にいつも重要な位置を担っていた曲で、数々の名シーンを生みました。ウエダの枯渇した心情と初期衝動が詰まった、まさに魂の叫び。
曲中に声がかれて歌に詰まりながらも、「これがTHIS IS PANICだ!!!」「おまえらこんなもんか!!!」と痛烈に叫び続けます。
ケンジのドラムも一段とアグレッシブに躍動し、マツザカも演奏中高らかにジャンプしていました。
この曲、ウエダがギターを弾く数少ない曲でもあります。曲の最後でおもむろにギターをかき鳴らしたかと思うと、すぐさまストラップをほどき、ステージの中心に思い切り叩きつけました。その反動でステージから落下し、そのまま客席へとダイブして行きました。
ギターの余韻が鳴り響いたまま曲が終わると、どこからともなくざわめきが。そして相撲の実況中継が聞こえてきます。
マツザカの「ここであなたたちの相撲への情熱、全部出し切りましょう」という言葉を受け、ディスパニの代名詞的な曲「おすもうさん」が始まります。
曲中で相撲をとることでお馴染みのこの曲、そう、ここでついに土俵ステージが解禁されます。ウエダも着ていたTシャツを脱ぎ捨て、気合充分。お客さんもみんな待ってましたとばかりにタオルを振り回したり体をぶつけ合ったりと、暴れまくります。
「今日の相手は誰だ!!」というケンジの呼びかけに応えたお客さんが二人、土俵ステージに上がります。この二人とケンジで相撲が始まり、土俵ステージは混沌の渦の中へ。
そして曲中二度目の相撲では、マツザカの「タカキHDRいるんだろ?来いや!!」という挑発に応えたタカキHDRが土俵ステージに上がり、マツザカvsタカキHDRの戦いが勃発します。ちなみにタカキHDR在籍時、相撲はほとんど彼が取っていたのでその実力は本物です。
ウエダの「早くやっちまえよ!!」というヤジもむなしく、現メンバーvs元メンバーの意地と意地をぶつけ合った壮絶な戦いは、絶妙な判定の末に見事タカキHDRが勝利しました。タカキもこのとき、先ほどまでウエダが着ていたものと同じタカキHDR卒業記念Tシャツを着ていました。
「これが渋谷で今、最新型のダンスミュージックです。ありがとう。」というマツザカの決め台詞で、混沌とした相撲空間は幕を閉じました。この時なぜかバンド「水中、それは苦しい」のジョニー大蔵大臣さんがステージ上に乱入してきたのは、ご愛敬です。
…後編へ続きます。
http://ameblo.jp/thisispanic/entry-11432084697.html