思い出していた。

すべてを誤魔化していたことを。

ちょっぴり馬鹿にしたように振る舞って、

友達の輪に紛れて何でもないように時を過ごして。

本当は、ただそのままの声が聞きたかったんだ。



最後の日に交わした何気無い言葉、見せた笑顔。

今でも頭から離れないのはきっと、そういうことだったのだろう。

あの時も、自分で気が付いていた。

でもこれは、そっと川に浮かべて流れてゆくのを眺めているしかないんだと、それが当たり前のことなんだと、

頭の中で、解決させていた。



青く澄んだ空の下、祝福を受ける二人の写真。

穏やかに変えることのできない現実。

そんなどうすることもできないものたちに囲まれても

私は、変わらなかった。

この事実こそが私の真実なんだ。




自分を赦すと苦しい。

私さえ口を紡いでいれば、それ以上苦しむことはない。

またあなたも、いつもと同じ日々を過ごせるのだろう。