普段の稽古風景について | 斬る心

斬る心

居合道を通じて学んだ事を日々実践し精神論だけでなく技術に振り回されず、
時代の変化によって色褪せない技術を磨くI.T.系技術屋の記録

これは僕が通っている道場の話に関係のある話になります。

よくある空手や柔道であれば、対戦することで勝敗を決める事ができます。
相手を倒せば勝ちというのはシンプルで分かりやすいですよね。


そして、居合道については真剣をもって行うため「斬る」事で評価が出来ます。
ただし、「何を斬るのか?」

ここに問題があります。

本質的なところで考えるのであれば、「人」を斬る事が日本刀の本来の目的です。

なにせ誰がどうみても武器ですから。

これは誰でもわかることですが、そんなことが出来ない事も同じくらいわかるかと思います。

それに、そんな事をしたらただの野蛮な集団を超えて暴力的な組織になってしまいます。

では何処で判断をするか?

仮定の標的を作り、それを斬ります。

実際の形としては畳表を水に漬けた物を巻いたもの(これを仮標(カヒョウ)といいます。)それを斬ります。

これを斬って、試斬の稽古を行なっています。

この「斬る」事において、上手く行く場合もあればいかない場合もあります。

その結果を客観的に評価して次に繋げていきます。

この様に試斬を積み重ねて、自分を客観的に観る事を繰り返します。

これは、多分何も感じない方には相当厳しい修練になるかもしれません。

なにせ、代わり映えしないですからね。

稽古では、刀を振り、仮標を斬る。

その斬り方も特に特別な斬り方をしません。

以下の基本の型でやっている

真っ向(まっすぐ上から下に斬る型)
左右の袈裟斬り
左右の逆袈裟斬り
左右の水平斬り

の7通りです。

後は、この斬り方の組み合わせて試斬します。

実際に体調や心の状態によって、結果は現れます。

悪い時もあれば良い時もありますが、その結果に引きづられずに粛々と行う。

このような稽古を行なっています。

今回はここまでです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。