毎日新聞が11月20日付の紙面で発表した、第88回日本音楽コンクールの本選採点表から、各部門のファイナリストたちの得点分析を試みてみる。

 

この連載は、第1回のピアノ部門を11月20日付で掲載したが、その後、管理人が多忙なうえにサボり癖があるため、続けられなかった、その続きである。

 

ヴァイオリン部門の本選は、10月27日に東京オペラシティコンサートホールで行われ、審査結果は次の通りとなった。

 

【第1位】

東 亮汰(桐朋学園大2年)

【第2位】

前田妃奈(東京音大付属高2年)

【第3位】

河井勇人(千代田区立九段中等教育学校5年)

【入 選】

東條太河(東京芸大1年)

【岩谷賞(聴衆賞)】 

前田妃奈

 

この記事の最後に管理人はこう書いた。「ピアノ部門の亀井聖矢に続き、桐朋勢が制覇。芸大を凌いで、1強の黄金時代を迎えるか!」

 

審査にあたったのは、小栗まち絵、景山誠治、神谷美千子、瀬﨑明日香、辰巳明子、田中晶子、野口千代光、深山尚久、渡辺玲子。

 

審査は、各審査員が持ち点25点で採点し、最高点と最低点を1件ずつ除いた合計得点で順位を付け、声楽と作曲を除く部門ではこれに最終予選得点の60%を加算するという方法で行われた。

 

ヴァイオリン部門での各ファイナリストの最終得点は次の通り(カッコ内は本選得点)。

 

東 亮汰 256点(162点)

前田妃奈 248点(156点)

河井勇人 243点(160点)

東條太河 233点(147点)

 

講評担当の辰巳明子(桐朋学園大教授)は、冒頭にこう記した。「4人全員が、小学生時代に全日本学生音楽コンクール優勝という実力者で、会場は満員の聴衆で埋まった」。辰巳の言葉通り、今大会で最も激戦となったのは、ヴァイオリン部門だったといえよう。

 

さて、採点を見てみよう。

 

まず、レベルの高い戦いの割には、なぜか最高得点である25点(満点)が出ていない。もっとも前回も満点は出なかったから、ヴァイオリン部門に関しては、満点を出すというのは、ごく稀れなことだともいえるのかもしれない。

 

その代わり、24点はかなり出た。24点を付けた審査員は、東が5人、前田が2人、河井が3人もいた(東條はゼロ)。前田と河井は、最終予選獲得点で前田が92点、河井が83点とかなり差があったが、本選で河井が追い上げ、前田を凌ぐ160点を出した。それが24点獲得人数にも表れた。

 

辰巳は河井について、「天性の才能に恵まれた大変な逸材。自由で躍動感あふれるチャイコフスキーは素晴らしく圧巻であった」と極めて高い評価を与えている。

 

また前田についても、「豊かな音量とコントロールされたテクニックで、誠に見事な安定感がある」と評価、どちらにせよ、若い前田と河井の今後には注目すべきだろう。

 

各審査員の採点を個々にみてみよう。

 

前述したが、東には5人が24点の最高点を付けた。最高点を出したのは、小栗、景山、神谷、辰巳、田中で、逆に瀬崎、渡辺は21点と厳しい評価を下した。瀬崎は前田に24点、渡辺は東條に23点、それぞれ最高点を与えている。残る2人のうち、野口は、前田と河井に23点(東22点)、深山は河井に24点(東23点)を付けた。

 

今回、管理人が注目したのは、辰巳と景山の採点。この2人は、ともに東と河井に24点を付けた。まさに偶然の一致だが、結果的にみると、この2人の評価が今回の採点の最優秀評価ではないかと思う。2位の前田には申し訳ないが、1位の東と3位の河井は、ほぼ互角の勝負だったような気がする。河井が第3予選でもう少し得点を挙げていれば、河井の優勝もあったかもしれないということだ。

 

とか、勝手なことを書いたが、入選の東條を含め、今年のヴァイオリン部門は、非常にレベルが高かったことは確かである。

 

最後に辰巳が冒頭に書いた、4人全員が「小学生時代に全日本学生音楽コンクール優勝」を検証しておく。

 

[東 亮汰]

第65回大会(2011年)

【第1位】

安田理沙(名古屋市立伊勝小6年)

【第2位】

東 亮汰(横浜市立中川小6年)

清水健太郎(小平市立小平第十一小6年)

【第3位】

山影頼楓(むさしの学園小6年)

【横浜市民賞】

東 亮汰

 

[河井勇人・前田妃奈]

第67回大会(2013年)

【第1位】

河井勇人(千代田区立番町小5年)

前田妃奈(豊中市立豊島西小5年)

【第2位】

小西健太郎(東京都北区立滝野川小6年)

巽 千夏(三重大付属小5年)

【第3位】

清水 咲(川崎市立鷺沼小5年)

関口絢音(川崎市立南百合丘小4年)

【横浜市民賞】

河井勇人

 

[東條大河]

第62回大会(2008年)

【第1位】

東條太河(山梨大教育人間科学部付属小5年)

【第2位】

池田萌華(北九州市立折尾西小5年)

【第3位】

髙木凜々子(横浜市立奈良小6年)

【横浜市民賞】

菊野凜太郎(横浜市立神橋小4年)

 

というわけで…辰巳先生、東君は優勝してないよ!

 

ピアノ部門

   

 

 

出典「文化的な日々」

ヴァイオリン

3位 河井勇人(千代田区立九段中等教育学校5年)

 

ピアノ

出典「文化的な日々」

出典=ピテイナ特級優勝時のプロフィール(ピテイナ特級と日本音コンの同時優勝=史上初!)

=毎日ニュース

出典=ピテイナニュース

 

声楽

オーボエ

 

フルート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前回の分析=

 

参考=昨年度=

 

 

 

 

出典「文化的な日々」

第73回全日本学生音楽コンクール

 

第87回日本音楽コンクール=

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出典Kawai

 

 

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昨年度*入賞者感想など~末尾ハッシュタグ”「日本音コン」&

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