「韓流」はなぜ世界に広がったのか (2012)
https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK1302U_T11C12A1000000

2010年に日本でにわかに巻き起こったK-POP ガールズグループのブームに代表されるように、今、世界で韓国エンターテインメントが存在感を大きくしている。なぜ韓国のアーティストは世界を目指すのか? その秘密を探る。
2011年11月にシンガポールで開催された韓国の音楽専門チャンネル「Mnet」の音楽祭『MAMA 2011』。「今年の歌手賞」を授与された少女時代。日本、中国、アメリカ、フランス、タイほか世界20カ国で放送された。

目標は、東京ドームのステージで歌うこと。「ミュージックステーション」や「HEY! HEY! HEY!」などといった有名音楽番組に出られるようになりたい。そしていつか、「NHK紅白歌合戦」に選出されたい――。

2010年、突如として日本でK-POPブームが巻き起こった当時、日本のメジャーレーベルから次々にデビューしたK-POPグループのメンバーたちは、口々にこんな“夢”を語っていた。

それからわずか2年の間に、東京ドームでは、SUPER JUNIOR、チャン・グンソクといった人気アーティストが同施設での初単独ライブを次々に開催。そのほかにも、少女時代、KARAら話題のガールズグループや注目の若手が集う複合イベントが東京ドームで数多く催されている。
日本武道館や国立代々木競技場第一体育館、そして、小規模のホールや屋外ステージも含めれば、日本全国でK-POPイベントが開かれてきたといっても過言ではない。
また、テレビの音楽番組やCMに、韓国のアーティストが登場するのも、もはや珍しいことではない。K-POPスターたちの海外での夢は、既にすべてかなってしまっている。

■ドラマの人気も依然手堅い
一方、韓流ブームの火付け役といえば韓国ドラマだが、現状はどうだろう。2003年4月にNHKのBS2で「冬のソナタ」が放送され、その後、“韓流ブーム”が全国に広がってから、もうすぐ10年。ペ・ヨンジュン級のスターは不在で、なかなかブレイク作品が出ていないように見える。しかし実際には、堅調に右肩上がりの人気ぶりを見せているようだ。
TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブの発表によると、今年上半期のレンタル総回数が過去最高の3億6397万回を記録した中で、大きなけん引力となったのが韓国ドラマ人気。60代女性のレンタル回数トップ10はすべて韓国ドラマが占めた。
「冬のソナタ」級の大ヒット作には恵まれないとはいえ、新作ドラマの公開時にはキャストの来日イベントが開かれ、全国からファンが集う傾向は変わらない。依然として着実に、韓国ドラマは日本に進出を続けている。

音楽で国のイメージを向上させて、韓国製品の購買につなげる
表1 韓国・文化体育観光部による2006~2011年のコンテンツ産業の海外輸出額の年平均成長率(2012年発表)。K-POPブームで音楽が伸びた。
韓国エンターテインメントはなぜ、ここまで貪欲に海外を目指すのか。1つの理由は、韓国の国内市場が小さいことだ。韓国の人口は日本の半分に満たない。米国に次ぐ大きなコンテンツ市場である日本への進出は、右肩上がりの成長を続けて、“食べていく”ために欠かせない当然の選択だ。
日本で韓国のコンテンツ振興を手がける政府系機関、韓国コンテンツ振興院・日本事務所の金泳徳(キム・ヨンドク)所長によると、2010年の統計で、韓国から輸出されるコンテンツの約54%が日本向け。ほかは台湾が約13.2%、中国が約8.8%、ほとんどがアジア諸国に集中している。

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「しかし、音楽やドラマが海外で認知度を高めることが、韓国のイメージを上げ、それが後に、韓国メーカーの製品の購買や観光客を増やす。その間接的効果は非常に大きいと、韓国政府は見ている」(金泳徳所長)。韓国輸出入銀行海外経済研究所の試算によると、K-POPの輸出が100米ドル増えると、韓国製の電子製品やIT機器の輸出は平均395米ドル増加するという。
人気者のKARAは2012年、海外での活動が評価され、「韓国観光の星」の特別賞(功労賞)に選出。政府から表彰された。これを見ても、韓国政府がアーティストの力で世界に韓国ブランドを広める戦略に重きを置いていることが分かる。K-POPアーティストは、海外で成功すれば、金銭的に豊かになるだけでなく、国のイメージアップに貢献した立役者として、名誉ある地位を得ることもできる。“高収入と名誉”の両輪が、韓流スターの高いモチベーションを維持する原動力というわけだ。

ネットが最大の武器
韓流スターが、自身と母国を世界に売り込むうえで、最強のツールになったのがインターネットだった。ドラマのスターが今、どこで何をしているのか、日本にいつ来るのかといったPR情報を、俳優自身やマネジャーは海外のファンに対し、ツイッターでのつぶやきなどで、簡単に発信できる。
K-POPについては、YouTubeのトップページには、常に韓国アーティストの最新映像がアップロードされている。事務所にとって、アーティストを飛行機に乗せて海外でプロモーションさせるには莫大なコストがかかる。しかし、新しい映像をインターネットで発信すれば、配信コストはタダだ。こうした、ネットを巧みに使った戦略を評価する日本の音楽関係者は多い。
「今や、iPhoneに曲をダウンロードして聴いて、YouTubeで映像を見るというスタイルが世界の若者には定着している。そういう聴き方に合った“音の付いた映像”を提供したから、K-POPは成功した」(元ソニー・ミュージック社長で韓国最大の芸能プロダクション、エスエム・エンタテインメント・ジャパンの特別顧問の丸山茂雄氏)。この点で、日本は立ち遅れているというのだ。
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■この10年でエンターテインメント産業の人材も育った
右の図の中の世界地図は、YouTubeのサイト上で公開されている、どの国のユーザーが映像を見ているかが分かるデータ。比べてみると、K-POPアーティストがうまく本国以外のユーザーの興味を引いていることが分かる。
一方、韓国のコンテンツ企業や政府は将来の業界を担う人材の育成にも注力していきた。1997年、アジアの通貨危機により、韓国はいわゆる“IMF危機”に陥った。株が暴落し、多くの企業が倒産する国家的な経済危機に直面し、韓国政府は財政再建と同時に、世界に勝つための経済政策として、IT産業や、文化事業の振興を選択した。
「その結果、2000年前後から、音楽や映像のプロを育てる大学や専門学校が数々、韓国内に設立された。その後の10年で、音楽、映像の専門教育を受けた人材が育ち、今の韓流ブームを現場で支えている」(韓国の音楽専門テレビ局、CJ E&M 日本支社のベ・ソンミン氏)。

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2007年以降、韓国で過熱し、2010年に日本に飛び火したK-POPブームを支えてきたのが、韓国の音楽番組だ。日本やシンガポール、タイ、中国、米国、フランスなど、世界20カ国(視聴カバー人口19億人)に向けて音楽番組を放送しているCJ E&M。その日本支社で音楽事業を率いる、ベ・ソンミン部長にK-POPはなぜ、世界で受け入れられているのかを聞いた。
1997年、韓国はいわゆる“IMF危機”という国家的な経済危機に陥りました。そこで政府は、国の経済を再建するための国家戦略を立てたのですが、その一つの柱が、文化産業の振興だったんです。
国内各地の大学に、それまでには無かった、実用音楽科(コンテンポラリー音楽を教える専門学科)や映像学科がたくさんできまして、これらを教える専門学校もたくさん設立されました。その学生たちが今、韓国の音楽や映像の世界の第一線で活躍しているわけです。結果的に、経済危機で国が方針を絞ったことが、今のK-POPブーム、ドラマブームの下支えになったといえるかもしれませんね。

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国家戦略としての韓流(2012)
https://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20120613/233309/

  韓国政府は、1997年にアジア通貨危機により韓国経済が破綻すると、民間と協力し、国を挙げコンテンツ産業振興策をとった。それが具体的な形で、日本で始めて大きな反響を呼び韓流として認識されたのは、2003年4月からNHKBS2で放映された『冬のソナタ』である。それは日本の古き良き時代を反映したような純愛ドラマであり、日本の女性、特に中高年の女性の心をとらえた。これを皮切りとして、数多くの韓国ドラマをはじめとして、韓国の文化芸能情報が韓流として日本に雪崩を打つごとく入ってきたのである。
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 ここで私が注目したいのは、この韓流の流行が韓国政府の非常に高等な国家戦略として作り出されたという点である。前述のアジア通貨危機による韓国経済の破綻を経験した韓国が、官民挙げて国家総力を結集して、コンテンツ産業の輸出をその一つの大きな分野として取り上げたのだ。これは賞賛に値する国家戦略である。
 韓国コンテンツ振興院がコンテンツの制作から、宣伝、輸出に多額の資金を投入し、海外の市場、特に日本の市場を徹底的に調査し、感覚的に影響を強く与えやすい若年層、しかも女性を中心のターゲットとして焦点をあわせた。そして、韓国社会に当たり前のように受け入れられている美容整形を施したと思われる殆ど完璧に近い美男、美女を大量に用い、若年から中高年に至るまでの多年層にわたる日本人の、韓国に対するイメージを格段に引き上げた。特に強い影響を受けたのは、消費の決定権を持ち、子供の教育などで将来にわたり影響力を持つ若い女性である。これはマーケテイングの教科書に乗せたいほどの巧妙かつ壮大な戦略であり、大成功を収めたと言ってよいだろう。

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K-POPは国の支援を大きく受けたものだと理解した方が良いです。

韓国のゴリ押し話はよく話題に上がります。

ちょっと前まで話題にも上がらなかったのに、急激に記事が増えて話が拡散される、というのもあったりします。

最近、そういった経験はないですか?

 

フジテレビ韓流ゴリ押しまとめ