http://topics.jp.msn.com/wadai/chumoku/article.aspx?articleid=4964583

 現在、ある日本人ウイルス学者の手がける研究が、世界の科学界を二分する議論を巻き起こしているという。今月、英紙「インデペン デント」など複数の海外メディアが報じたところによると、そのウイルス学者とは、米ウィスコンシン大学マディソン校の河岡義裕教授(58)だ。河岡教授は 『情熱大陸』(TBS系)に出演したり雑誌の表紙を飾るなど、以前から日本でも注目されてきた存在だが、一体彼のどのような研究が物議を醸しているという のだろう。

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■驚くべき研究の内容とは?

 河岡教授が取り組んでいる研究とは、2009年から2010年にかけて世界中で大流行し、米疾病予防管理センターの統計によると 28万人以上の死者を出したとも伝えられる、H1N1型インフルエンザ(豚インフルエンザ)ウイルスを意図的に改変するというものだ。作製されたインフル エンザウイルスは、ヒトの免疫系を逃れ、かつワクチンも効かない強毒性のウイルスになるという。河岡教授は「逆遺伝学」的なアプローチでこれに取り組み、 インフルエンザウイルスが流行の過程でどのような変化を見せるか明らかにすることで、今後のワクチン改良につなげようとしているのだ。


■世界の科学者たちが反対表明!

 しかしこのような研究に対し、周囲から疑問の声が上がった。万が一、作製された危険なインフルエンザウイルスが実験室から流出し たとなれば、人間は対応する術を持たず、世界規模での惨事につながることが懸念されるためだ。今年のはじめに河岡教授が行ったプレゼンテーションを聞いた 他の科学者たちは、あまりのリスクの高さに恐怖を覚えたという。「この研究は明らかに狂っています。何もかもが非常に危険だ」と語る英オックスフォード大 学のロバート・メイ教授や、米ハーバード大学のマーク・リプシッチ教授、仏パスツール研究所のサイモン・ウェインホブソン教授など、現在までに世界中の高 名な科学者たちが次々と反対を表明した。

 また今回の騒ぎを受け、研究に一度はゴーサインを出したウィスコンシン州の生物安全委員会からも、実験で作製するウイルスを毒性の弱いものへと変更するよう求める声が上がり始めたようだ。


■河岡教授側の主張

 一方の河岡教授側は、人命を救うことにつながる今回の研究の意義について訴えている。また実験施設は、二重ドアや空気が外部に漏 れない仕組みを備えるなど「バイオセーフティレベル3(BSL-3)」の基準を満たしている上、経験豊富な科学者たちによる適切な管理下にあるため「ウイ ルスが外部に流出するリスクは、ほぼゼロに近い」と強調。ウィスコンシン大学で研究の監督に当たるレベッカ・モーリッツ氏も、「この研究の安全性につい て、私は何も懸念していません」と語っている。蘭エラスムス医学センターのロン・フーシェ教授など、河岡教授への支持を表明する科学者も現れた。


■世界はセンセーショナルに報道

 しかし河岡教授に対する世界からの風当たりは強い。英紙「The Daily Mail」に至っては、"異端の科学者に、危険なウイルスの作製を許すほど私たちは愚かだったか"などとセンセーショナルに報じている。記事のコメント欄にも、

「これって、新しい生物兵器ができたってことだよね」
「どうしてこんな研究が『良いアイデア』だなんて思えるんだろう!」
「こういうのをマッド・サイエンティストっていうんだよ」
「自分がオバマ大統領だったら、どんな手を使っても止めさせる!」

などの辛辣な反応が多数寄せられている。どうやら欧米では、ウイルスがテロリストに持ち去られるリスクを懸念する声も強いようだ。


 さて、河岡教授は研究の進捗について多くを語ってはいない。一説によると教授の計画はすでに完遂し、結果を公表する準備も整っているのではないかと囁か れているようだ。科学者たちの意見を二分し、世界からも厳しい目を向けられている今回の研究。今後どのような展開を見せるのだろう。



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