受験が終われば、ありのままの自分の想いを
神坂先生に伝えようと、私は決めていた。
何を伝えるべきなのか度々考えては見たものの
考えがまとまることはなかった。
だから、そう遠くない未来、
あの人と二人で向かい合って立てたような時に、
自分がその時想っている気持ちを、
本当にありのままに伝えようと思ったものだった。
それがその時、私が、私自身のために出来ることだと
そう確信していた。
私が後悔しないために、
今後神坂先生のことについて引き摺らないために
私がしなければならないことは、
彼の人と向き合うことだった。
卒業すればもう逢うことはないに等しいだろう。
私と彼の人の人生が交差する確率も零に限りなく近くなる。
そう考えると、少し胸が痛むこともあった。
だけど私は、彼の人に対して
自分がどのような気持ちを抱いているのか
分からなかった。
それは‘好き’という言葉で表すには
深すぎる感情だったように思う。
受験勉強もしつつ、
その合間に彼の人のことを考えつつ…
入試まであと3日となったその日、
最後の自習教室が開かれた。