「君はさっきから、‘つい最近’って言葉を
よく使っているね
それはつい最近、神坂先生と逢った…
という意味なのか?」
小暮が半信半疑のような顔をして聞いてきた。
結木はとても穏やかな笑みをその口にたたえて、
小暮の方に向き、彼の眼をしっかりと見つめて答えた。
「はい」
その言葉に対して、
結木とは正反対の態度を小暮はとった。
落着きを失ってしまっていた。
「逢った…のか…?いつ?
でも…どうして?連絡先を知ってたの?
逢う約束を、していたの?」
それでも流石に立ち直ったのか、
最後の方は落ち着こうと努力しているようで。
「逢ったのは…この春休みです
1ヵ月ほど前かな?実家に帰っていた時だったので
だけど…逢うことになった理由っていうのは、
中学生の頃の話をすべてしてしまわないと
なかなか喋りづらいですね
本当はもう、中学を卒業した時点で
二度と逢うことなどないはずだったのですから」
というと同時に、結木はベンチから立ち上がった。
「春とは言え、夜になるとまだひんやりしますね
そろそろ、戻りませんか?」
「あぁ、そうだな
…なんかご飯でもおごるよ
そこまで聞いたら最後まで聞かないと、
おれ、気になって眠れないよ」
「じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな」
二人はその近くにあった
可愛らしいレストランに入ることにした。