修学旅行が終わってからは、
神坂先生は「一人の先生」として、
「一人の生徒」である私に接してくれた。
私もそれに応えた。
それは簡単なことだった。
私は神坂先生に魅かれているなんて素振りを
一切見せなかったし、
神坂先生も私を特別扱いしなかった。
むしろそれから暫くは、
私のことを避けていたような感じもした。
でも、それで良かった。
「必要最低限」に接することが
私の望みだったのだから。
もうこれ以上神坂先生に魅かれてしまうことは
危険なことだと私の中の何かが告げていた。
そんなこんなで、7月に入った。
期末テストの時期が近付いていたが、
また市総体も同じく近付いていた。
3年間の集大成を見せる時が、
刻一刻と近付くにつれ、
練習も厳しくなっていった。