グラウンドの整備をし、部室で着替えて外に出ると、
校舎の時計が午後5時を指していた。
今から行けば丁度いいだろうと思いつつ、
私はみんなを促した。
ソフトボール部の部員はその時、全部で16人いた。
3年生が5人、2年生が6人、1年生が5人だった。
「じゃあ、取り敢えず、
いつもキャッチボールしてる2人組になってみて
んで、その2人組ずつで行こうか
みんなで行くと、道を占領しちゃうからね」
私は笑いながらそう言って、
上手くペアになった部員たちを見た。
「1分おいて次の2人組が出発することにしようか。
まぁ、全員、20分過ぎには着けるくらいでしょ」
まず出発するのは、彼女の強い希望で
美月と2年生の子のペアからだった。
聡子は一応キャッチャーなので、
彼女がいつも一緒にキャッチボールをしているのは
同じ3年生のピッチャー、八坂美穂だった。
1年生同士のペアを間に挟みつつ、
聡子と美穂のペアを含む、2年、3年の上級生ペアも出発していった。
ちなみに私はセンターの沙弥とキャッチボールをしていたので、
みんなが行ったことを確認し、彼女と最後に学校を出た。
「神坂先生、リレーの功労者に、ご褒美って言ってたよ
沙弥が一番の功労者だね!
陸部のエースを抜いたんだもの」
「おー今日はいっぱい食べるつもりで来たんだ!」
沙弥は笑った。
こんなふうに快活に笑えるようになったらいいのに
と羨ましく思うほどの笑みだった。