「社会のテスト、難しくなかった?」


開口一番、聡子がそう言った。


今は掃除の時間。

一応テスト一日目は終了した。


その日は国理社の3科目。

明日は英数の2科目だ。



「難しかった…」


私はそれに答えた。


聡子と私はクラスは違うものの、

掃除場所は近かったので、


いつもこうやって喋る時間があったのだ。



「今日塾行って、塾長にこれ質問してみるよ

 できないままだと悔しいものね」



そう言うと、聡子は笑った。



「結木は余裕だなぁ

 明日のテスト勉強そっちのけって


 賀川先生が泣くよー

 折角結木が100点とれん問題作るって

 はりきってるのに」



「すぐ終わるよ、質問なんて

 どーせそんなこと言って、聡子も聞くんでしょ?」


私も笑いながら反論した、丁度その時、

後ろから、


「せんせぇ、社会のテスト、すごい難しかったよー

 私、全然できんかったぁ」


甘ったるい声が聞こえてきた。



振り向かなくても分かった。



美月の、声だった。