環境省は、日中韓モの共同観測である黄砂飛来情報ページを2月下旬から本格的にスタートしていました。ご存知でしたか?
同省は以前HP上に、黄砂の飛来予報を表示していましたが、これは全国85箇所に配置した観測員の目視確認によって得たデータであったため、飛来した時点の情報しか得られず正確な飛来量を予測できませんでした。
そこで、同省は昨年春に新しく黄砂飛来情報ページを開設し、中国・韓国に各一カ所、モンゴルに三カ所、日本に十カ所配置した観測地点のデータを元に正確な黄砂の飛来状況及び予想分布図を公表する予定でした。
しかし、試験運用直前になって、当初協力を約束していた中国において、「あらゆる気象観測データを国外に持ち出すことを禁じた法令」が施行されたために、中国側は一切の黄砂観測データの提供を拒否。
肝心な黄砂発生国、中国からの情報がストップしてしまいました。
このため、発生源のデータが無いまま黄砂飛来情報ページはスタートされていたのです。
しかし、昨日の14日に中国側が日本に情報を提供することが決まりました。
中国を訪問中の鴨下環境相と周生賢環境保護部長が対談し合意に至り、本日から提供が始まります。
これで、やっと日本への黄砂予報の精度が向上することになるでしょう。
さて、ここに来て中国の態度が一変したのは何故でしょうか。
私はその理由がオリンピックと関係していると考えています。
最近、中国のチベット自治区への弾圧が国際社会から非難を浴び、開催が危ぶまれ聖火リレーも満足に行えていない状況です。
そんな中、中国としては少しでも外交問題を解決し、他国との関係を安定させたいという思惑が働いたのではないでしょうか。中国が対談で、ただ単に情報開示を認めるとは考えにくいからです。
まぁ結果として、日本は情報提供を受けられるので、良かったと思いますが、その見返りとして何を約束したのか。
そこがかなり気になりますね。。。
ではでは。
アヴィアント~。