インドに住む18歳のドルーヴ・マーワーさんは、つい最近学年末試験を終えたばかり。苦しい試験勉強中の彼を支えたのは,ルイ・ヴィトンの靴だった。試験後の‘ご褒美’として、母親と共にニューデリー市内のルイ・ヴィトンの店に出かけて、靴を一足買ってもらった。マーワーさんは「ルイ・ヴィトンが大好き。僕の仲間はみんなヴィトンを着ているんだ」と語る。

 わずか18歳で700ドルの靴を買ってもらったマーワーさんのように、インドには外国高級ブランドに心惹かれる若者が多い。シャネル・
インド支部でマネージング・ディレクターを務めるザビエル・バートランド氏は「インドでは、ラグジュアリー商品への若者たちの要望が非常に高まっている」とコメントする。

■次なるラグジュアリー市場は‘インド’

 ビジネスマン一家に生まれたマーワーさんのような子どもは若くして高級ブランドに高い関心を持つ。自分の努力によってビジネス的成功を収めた層が、ラグジュアリー市場の潜在的顧客になっているようだ。リテール・コンサルタント会社テクノパックのアルヴィンド・シングハル代表は「インドには‘ニュー・リッチ層’という全く新たな階層が出現している」と語る>>>続き