地裁判決後の鞆観光客に困惑 | 全国一斉 鞆の浦検定(鞆ペディア)

地裁判決後の鞆観光客に困惑

 鞆港埋め立て免許差し止めを命じた広島地裁の判決後、押し寄せる観光客に福山市鞆町の住民がいら立ちを募らせている。町の中心部で渋滞が深刻化しているうえ、無断で民有地に立ち入るケースも。一部住民が市に対策を講じるよう求める事態になっている。

 鞆町では10~12日の連休中も、春の鯛網(たいあみ)などピーク時に匹敵する数の観光客でにぎわった。関西地方や九州、四国から自家用車で訪れる人も多く、町中心部の狭い道路では車両や歩いて散策する旅行者が交錯して混雑になった。

 幹線道である広島県道鞆松永線は大半が幅4メートル未満。連休中、車両がすれ違えず身動きが取れなくなったり、駐車場待ちの車が道をふさいだりする場面がしばしば見られた。

 民有地に無断で立ち入ってスケッチしたり、古い住居の内部を勝手にのぞき込んだりする観光客もおり、住民とトラブルになることも。たまりかねて玄関に「観光客立ち入り禁止」の張り紙をする民家も出てきた。

 一部住民は13日、駐車場確保や車両誘導などの対策を取るよう市に要望。市も公共交通機関の利用呼び掛けなど、対応策の検討に入った。


中国新聞