仕事をしていると「〜さえすればいいんだよ」という発言を聞くことがあります。
「〜さえすればいい」は場合によっては非常に危険な考えになってしまうので注意が必要です。
この「〜さえすればいい」は経験上2つのパターンが存在します。
1つは本質を捉えている状態での発言。もう1つは「とにかく〜さえやればいい」です。
本質を捉えている状態での発言は効率的に進むことも多くあり、非常に大切な思考方法だと感じます。しかし、後者の「とにかく〜さえやればいい」は様々な選択肢がある中で多くの選択肢を排除する思考方法です。
この後者の思考方法はビジネスに大きなマイナスを生むことがあります。
ある営業担当者の話です。
新規顧客獲得を重視している企業において新規顧客獲得に対してインセンティブを設定しました。インセンティブは新規取引申込書ベースでカウントされます。
営業担当者はインセンティブが欲しいと思っているため、新規顧客獲得に動いていました。
この企業のビジネスモデルとして新規顧客を獲得し、継続させていくことで利益を上げていく仕組みです。獲得した顧客の定着によって積み上げていく考えです。
もちろん営業担当者にもその旨は伝えわっています。
営業担当者のAさんは新規顧客を多く獲得し、多くのインセンティブを得ることができました。翌月になると問題が発生します。Aさんの獲得した顧客のリピート率が著しく悪いのです。
その原因を探っていくと「一度だけでいいのでご利用ください」を連発していたのです。
これは本来の趣旨に合わない発言です。
Aさんに話を聞くと・・・
「新規のインセンティブが設定されたので、とにかく新規を取りさえすればいいです。そうすれば私の給与が上がるので」とのことでした。
出た!「〜さえすればいい」これです。
この仕組みに穴があるのは確かですが、趣旨を理解せずに「〜さえすればいい」になっているわけです。
この結果、Aさんの獲得した顧客における利益は他の営業担当者と比べて低いが、インセンティブはAさんが最も高いという状況が生まれてしまいました。
この趣旨を理解しない、本質を把握していない「〜さえすればいい」はビジネスにも大きな悪影響を及ぼしてしまいます。
一見本質を捉えているように見える発言であったとしても「〜さえすればいい」には気をつけなければいけません。