『 速さの公式は使えるように 10 』
○ 全電気抵抗についての公式を導く。
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
・ 電気抵抗が r₁ , r₂ , r₃ , r₄ , ・ ・ ・ ・ ・ の抵抗が直列に接続されている。
この直列部分の等しい[電流]を I とすると、
E = R I を使って、
各抵抗の電圧は、 r₁ I , r₂ I , r₃ I , r₄ I , ・ ・ ・ ・ ・ である。
よって、全電圧は、各電圧の[和]だから、
r₁ I + r₂ I + r₃ I + r₄ I + ・ ・ ・ ・ ・ になる。
また、全電気抵抗を R とすると、全電圧は、[ R I ] である。
ゆえに、 [ r₁ I + r₂ I + r₃ I + r₄ I + ・ ・ ・ ・ ・ ] = [ R I ]
両辺を I でわって
r₁ + r₂ + r₃ + r₄ + ・ ・ ・ ・ ・ = R が導けた。
以上より、
直列部分の全電気抵抗は、各電気抵抗の [和] である。
・ 電気抵抗が r₁ , r₂ , r₃ , r₄ , ・ ・ ・ ・ ・ の抵抗が並列に接続されている。
この並列部分の等しい[電圧]を E とすると、
E = R I を使って、
各抵抗の電流は、 E / r₁ , E / r₂ , E / r₃ , E / r₄ , ・ ・ ・ ・ ・ である。
よって、全電流は、各電流の和だから、
E / r₁ + E / r₂ + E / r₃ + E / r₄ + ・ ・ ・ ・ ・ になる。
また、全電気抵抗を R とすると、全電流は、E / R である。
ゆえに、 E / r₁ + E / r₂ + E / r₃ + E / r₄ + ・ ・ ・ ・ ・ = E / R
両辺を E でわって
[ 1 / r₁ + 1 / r₂ + 1 / r₃ + 1 / r₄ + ・ ・ ・ ・ ・ = 1 / R ] が導けた。
以上より、
並列部分の全電気抵抗は、各電気抵抗の[逆数の和 の 逆数] である。
○ 直列と並列の複合回路
電圧が 12 [ V ] の電池 と
電気抵抗がそれぞれ 1 [Ω] , 2 [Ω] , 4 [Ω] , 12 [Ω] の4つの抵抗 R₁ , R₂ , R₃ , R₄ がある。
回路の概形 : 左側が正極になるように電池をおく。
その左上方に、左から直列で抵抗R₁ と R₂ を導線でつなぎ、
R₂ の右側に、上から並列でR₃ と R₄ を導線でつなぐ。
そして、
電池の正極 と R₁ の左側を、
R₂ の右側 と 並列部分 (R₃ と R₄) 左側を、
並列部分右側 と 負極をそれぞれ導線でつなぐ。
電池から 何A の電気が流れ出ているか求めなさい。
抵抗R₃ にかかる電圧を求めなさい。
抵抗R₁ にかかる電圧を求めなさい。
抵抗R₂ にかかる電圧を求めなさい。
抵抗R₃ を通る電流を求めなさい。
抵抗R₄ を通る電流を求めなさい。
この回路の全電気抵抗を求めなさい。
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
R₃ の電流を I ₃ とし、
R₄ の電流を I ₄ とすると、
R₁ と R₂ を通る電流は、[ I ₃ + I ₄ ] である。
並列部分は電圧が同じだから、[ 4 × I ₃ ] = [ 12 × I ₄ ] が成り立つ。 (電圧はかけ算で)
よって、電池の正極から[負]極までの電圧降下を考えると、
12 = 1 × ( [ I ₃ + I ₄ ] ) + 2 × ( [ I ₃ + I ₄ ] ) + 4 × I ₃ ( 下線部は 12 × I ₄ でもよい )
以上の I ₃ , I ₄ についての連立方程式を解くと、
I ₃ = [ 1.5 ] [A] (答え)
I ₄ = [ 0.5 ] [A] (答え)
I ₃ + I ₄ は、[ 1.5+0.5 ] より、 2 [A] (答え)
[ 1 × 2 ] より、 R₁ の電圧は 2 [V] (答え)
[ 2 × 2 ] より、 R₂ の電圧は 4 [V] (答え)
[ 4 × 1.5 ] より、 R₃ の電圧は 6 [V] (答え)
(1/4)+(1/12) = 1/3 の逆数は 3 だから、1 + 2 + 3 より、
または
12 / 2 (電圧は分子に) より、
全電気抵抗は 6 [Ω] (答え)
【 回路の問題が解けない原因 】
・ 回路図が描けない。
・ 回路図がわかっていない。
・ 見ても直列と並列の区別がつかない。
・ 直列と並列の特徴を理解していない。
・ 電圧や電気抵抗や電流がわかっていない。
・ 与えられている情報 を 回路図に記入していない。
・ 抵抗のところに与えられた情報は書き込むが、
さらに E = R I を使って、
抵抗のところに 電圧・電気抵抗・電流の3つすべてを 書き込まない。
・ 文字を使って、立式できない。
など
【 あっあー 水の流れのように イメージを 】
電圧・電気抵抗・電流という言葉についてある程度理解しているなら、
次のイメージをもてないだろうか。
できれば2Dである回路図 から 言葉のもつ概念を使って、
3Dのイメージをもてないだろうか。
これまでの3題について
1 直列と並列の複合回路
電池の正極で電位の高さが 12 Vで流れでた電気(電流) I ( I ₃ + I ₄ ) が、
直列部分 (一本道) を通り、
1 Ωの抵抗R₁で電位を I V 下げ、 ( E = R I を利用 )
2 ΩのR₂で電位を 2 I V 下げ、 ( E = R I を利用 )
並列部分で I ₃ と I ₄ に分かれる。
並列部分を
一方の電流 I ₃ が 4 Ω のR₃で電位を 4 I ₃ V 下げ、 ( E = R I を利用 )
他方の電流 I ₄ が 12 Ω のR₄で電位を 12 I ₄ V 下げ、 ( E = R I を利用 )
合流して
電流 I ( I ₃ + I ₄ ) は、0 V で電池の負極へ。
2 直列回路
電池の正極で電位の高さが 12 Vで流れでた電気(電流) I が、
直列部分 (一本道) を通り、
1 Ωの抵抗R₁で電位を I V 下げ、
2 ΩのR₂で電位を 2 I V 下げ、
0 V で電池の負極へ。
3 並列回路
電池の正極で電位の高さが 12 Vで流れでた電気(電流) I ( I ₁ + I ₂ ) が、
I ₁ と I ₂ に分かれる。
並列部分を
一方の電流 I ₁ が 1 Ω のR₁で電位を I ₁ V 下げ、
他方の電流 I ₂ が 2 Ω のR₂で電位を 2 I ₂ V 下げ、
合流して
電流 I ( I ₁ + I ₂ ) は、0 V で電池の負極へ。
そして、
電気の流れにのってめぐり、
(電池の電圧) = (各抵抗での電圧降下の和) を使って、次のように、立式できないだろうか。
1 12 = 1 ・( I ₃ + I ₄ ) + 2 ・( I ₃ + I ₄ ) + 4 I ₃ ( 下線部は 12 I ₄ でもよい )
2 12 = 1 ・I + 2 ・I
3 12 = 1 ・I ₁ ( 下線部は 2 ・I ₂ でもよい )
この考え方は、キルヒホッフの法則 を使ったものです。
さらに、電圧と電気抵抗と電流 すべての値がわかった後で、もう一度イメージできないだろうか
1 電池の正極で電位の高さが 12 Vで流れでた電気(電流) 2 A が、
直列部分 (一本道) を通り、
抵抗R₁で 水平方向 1 Ω、鉛直方向 2 V の 傾き 2 (A) の斜面を下り、
つぎに
抵抗R₂で 水平方向 2 Ω、鉛直方向 4 V の 傾き 2 (A) の斜面を下り、
並列部分で 1.5 A と 0.5 A に分かれる。
並列部分を
一方の電流 1.5 A が R₃で 水平方向 4 Ω、鉛直方向 6 V の 傾き 1.5 (A) の斜面を下り、
他方の電流 0.5 A が R₄で 水平方向 12 Ω、鉛直方向 6 V の 傾き 0.5 (A) の斜面を下り、
合流して
電流 2 A は、0 V で電池の負極へ。
回路図の抵抗での、電圧 E、電気抵抗 R、電流 I のふるまい ( E = I R ) をイメージする。
抵抗での電気の流れを維持するため、
水平方向 が 電気抵抗 であり、
鉛直方向 が 電位差 である斜面をつくる。
その斜面の傾き が 電気の流れそのもの に関わる。
導線部分は、等電位。
なぜなら、導線を 抵抗が全くないもの としているから。
抵抗が全くない ⇔ 電気抵抗 R = 0
E = I R に代入すると、 E = 0
電圧 E = 0 ⇔ 電位差なし ⇔ 等電位
○ 電気抵抗がそれぞれ 2 Ω , 1 Ω , 4 Ω , 3 Ω の抵抗 R₁ , R₂ , R₃ , R₄ がある。
4点A, B, C, D を、正方形A B C D になるようにとる。
点A と 点Dを R₁ をいれて導線でつなぐ。
点A と 点Bを R₂ をいれて導線でつなぐ。
点D と 点Cを R₃ をいれて導線でつなぐ。
点B と 点Cを R₄ をいれて導線でつなぐ。
DB 間 は、導線だけでつなぐ。
25 V の電池の正極と点Aを、負極と点Cをそれぞれ導線でつなぐ。
DB 間の 電流の向きとその値を求めなさい。
AD 間の電位差を求めなさい。
BC 間の電位差を求めなさい。
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
点A から点Bへの電流を I ₂ 、
点D から点Cへの電流を I ₃ 、
点D から点Bへの電流を I ₅ とすると、 ( 未知数3つ )
点A から点Dへの電流は、[ ]
点B から点Cへの電流は、[ ] になる。
よって、(電池の電圧) = (各抵抗の電圧降下の和) であることを使うと、
25 = 2 ・( I ₃ + I ₅ ) + 4 I ₃ = 6 I ₃ + 2 I ₅ ・ ・ ・ ①
25 = 2 ・( I ₃ + I ₅ ) + 3 ・( I ₂ + I ₅ ) = 3 I ₂ + 2 I ₃ + 5 I ₅ ・ ・ ・ ②
25 = I ₂ + 3 ・( I ₂ + I ₅ ) = 4 I ₂ + 3 I ₅ ・ ・ ・ ③
の3つの等式が立てられる。
この 3元1次方程式を解く。
②×12 と ①×4 と ③×9 を使って、I ₂ と I ₃ を[ ]すると
25 ・12 = ( 25 ・9 - 27 I ₅ ) + ( 25 ・4 - 8 I ₅ ) + 60 I ₅
これを解くと
I ₅ = [ ]
よって、
①より I ₃ = 27 / 6 = 4.5
③より I ₂ = 28 / 4 = 7
DB 間の電流の向きは点[ ] から点[ ]で、その値は 1 A である。
点Aから点Dへの電流は [ ] A であるから、[ ] より、AD 間の電位差は 7 V である。
点Bから点Cへの電流は [ ] A であるから、[ ] より、BC 間の電位差は 18 V である。
次回 『 速さの公式は使えるように 11 』 につづきます。