学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点 -63ページ目

学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点

学力の創造と向上において
何が必要か・何が障害になるのか
などについて考えます
  さらに、必要なものをいろいろ提供してゆきます 

      『 速さの公式は使えるように 13 』

  ○ ホイートストン ・ブリッジ

    電気抵抗がそれぞれ R₁ Ω , R₂ Ω , R₃ Ω , R₄ Ω の4つの抵抗がある。

    4点A, B, C, D を、正方形A B C D になるようにとる。

     点A と 点Dを R₁ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
     点A と 点Bを R₂ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
     点D と 点Cを R₃ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
     点B と 点Cを R₄ の抵抗をいれて導線でつなぐ。
     DB 間 は、導線だけでつなぐ。
     E V の電池の正極と点Aを、負極と点Cをそれぞれ導線でつなぐ。

    このとき、
     DB 間の電流は 0 A だった。
     R₁ と R₂ と R₃ と R₄ の関係式を求めなさい

    次の 
[     ] に適切な語句・式などを入れてください。

     点A から点Dへの電流を I ₁ 、
     点A から点Bへの電流を I ₂ とすると、

     点D から点Bへの電流は 0 A だから、


      点D から点Cへの電流は、
[ I ₁ ] 
      点B から点Cへの電流は、
[ I ₂ ] になる。

     また、DB 間は導線のみでつながれているから、
     ( あるいは DB 間の電流は 0 A だから )
     DB 間の部分は
等電位 になるので、       [ ∵ E = R I より ]

      AD 間 とAB 間の電圧は等しいし、
      DC 間 とBC 間の電圧も等しい。

     よって、

      
[ R I ₁ = R I ₂ ]   ・ ・ ・ ①
      
[ R I ₁ = R I ₂ ]   ・ ・ ・ ②
     の2つの等式が立てられる。

     ①, ② より、R₁R₄ I ₁ I ₂ = R₂R₃ I ₁ I ₂ だから、
      
[ R₁R₄ = R₂R₃ ]   ( 対面 ( の電気抵抗 )の積は等しい )


  DB 間の電流は [ 0 ] A    [ 
RR ] = RR   ( 同値 : 必要十分 )
                      トイメンの積は等しい。


 公式 E = R I を
  抵抗1つ1つについて使ったり、
  直列部分や並列部分の全抵抗について使ったり、
  全回路について使ったりした。
  また、
  導線についても 使った。( R = 0 より、導線は
等電位 )

 公式を、どの部分に適用するか判断しないと、
 公式を覚えただけでは、回路の問題はなかなか解けない。
 よって、
 問題の状況を
把握するために、必要な言葉(言語)を使えるようになることが重要です。

  電流は、
水の流れのように、
   電位の高いところ から
   分岐点では 分流したり 合流したりして、
   電位の低いところ へ。


【 速度は、時間に比例する 】

 速度 と 時間 の
比例関係を式で表すのには、
 比例定数として 単位時間あたりの速度 である 加速度 が必要です。
   速度の単位を m / s
   時間の単位を s とすると、
  加速度の単位は、m / s² になる。

 比例関係を表す式は、
  ( 速度 ) = ( 加速度 ) × ( 時間 )
  である。
 よって、
 「 速度は 加速度 と 時間のかけ算で出る。」


 速度を v
 時間を t
 加速度を a ( a は定数 ) とすると、

   v = a t
  は、t v 座標平面において 原点を通る直線である。  ( 比例 )

  ゆえに、
 1つ目の公式 ( 初速度を v₀ とする )
   
v = a t + v₀
  は、t v 座標平面において 傾きが a で、v 切片が v₀ の直線である。  ( 1次関数 )


  「 距離(変位)は 速度 と 時間のかけ算で出る。」

  距離(変位)を x
  時間を t
  速度を v₀ ( v₀ は定数 ) とすると、

   x = v₀ t  ( v₀ > 0 , t > 0 とする )

  は、t v 座標平面において
    t 軸
     と
    v 軸
     と
    直線 v = v₀
     と
    直線 v = v₀ 上の点 ( t , v₀ ) から t 軸 にひいた垂線
    で
    囲まれた たて v₀ よこ t の長方形の面積を x として表したものである。
                   ( この変位 と 時間の関係式は、任意の実数 v₀ , t でも成り立つ )

 2つ目の公式
   x = v₀ t + (1/2) a t ²
  は、t v 座標平面において

    t 軸
     と
    v 軸
     と
  
    
直線 v = a t + v₀  ( a > 0 , v₀ > 0 とする )
     と
    直線
 v = a t + v₀ 上の点 ( t , a t + v₀ ) から t 軸 にひいた垂線 ( t > 0 とする ) 
    で
    囲まれた
台形の面積を x として表したものである。
                   ( この変位 と 時間の関係式は、任意の実数 a , v₀ , t でも成り立つ )


・ y = a x は、x y 座標平面における原点を通る直線

・ y = a x + b は、x y 座標平面における直線 ( a は傾き、b は y 切片 )

・ S = b x + (1/2) a x² は、x y 座標平面において
   x 軸 と y 軸
   と 直線 y = a x + b ( a > 0 , b > 0 とする )
   と この直線上の点( x , ax+b) から x 軸への垂線 ( x > 0 とする )
   で囲まれた台形の面積を S としたもの

 これらの中学数学の知識 と
 速度、加速度、時間、距離(変位) などの概念を
 使えば、

  v = a t + v₀
     と
  x = v₀t + (1/2) a t² の 2つの公式は理解しやすいでしょう。


 3つ目の公式
   v² - v₀² = 2 a x
  は、上の2式より、求められます。

これらの等加速度直線運動の 3つの公式 は、
小学算数・中学数学の知識を使えば、導き理解できるものです。

 1つ目の公式を理解し、
 それに基づき2つ目の公式を理解し、
 1つ目 と 2つ目 から 3つ目の公式を導く。
それぞれ100 回も書いて覚えるようなものではありません。

私が高校2年生のとき、物理の先生により受けた最初の指導は
「 この3つの公式それぞれ100 回書いて覚えて来い。これら3つなんで成り立つか わしにもわからんからな。」
でした。

このような指導で、次のような状態になる生徒 ( 同級生 ) も生まれた。

言葉(言語)を使わず、考えず、
てっとり早く定期テストで点をとるため、
意味も分からず公式を覚えて数値を代入して計算する。
定期テストが終わると、覚えた公式は用済みとなり、忘れる。
定期テストのたびに、覚えては忘れることをくりかえす。
公式は覚えては忘れるものとなり、それを導く学力はなし。
当然、物体運動状態
把握などできませんし、しません。


 v = a t + v₀ と x = v₀ t + (1/2) a t² を使って、
  v² - v₀² = 2 a x を導く。

 次の [     ] に適切な語句・式などを入れてください
  v = a t + v₀      ・ ・ ・ ①

  x = v₀ t + (1/2) a t² ・ ・ ・ ②
  
v² - v₀² = 2 a x    ・ ・ ・ ③
  が、それぞれ
   
[   ] と 時間 、
   
[   ] と 時間 、
   
[   ][   ]
  の関係を表しているから、①と②で t を[   ]すれば、③が導けそうです。

①を変形する。
     v = a t + v₀
        a t + v₀ = [  ]
           a t
 = [     ]                     ( 移項した )
             t  = ( v - v₀) / a   ( ただし、a ≠ 0 )    ( 両辺を a でわった )

これを②に代入する。

     x = v₀ t + (1/2) a t²
     x = v₀ { v - v₀) / a } + (1/2) a { v - v₀) / a } ²    ( 代入により t を消去 )
     x = ( vv₀ - v₀²) / a + (v - v₀)² / 2 a

  2 a x = 2 (
 vv₀ - v₀²) + (v - v₀)²                 ( 両辺を 2 a 倍 )
        2 ( vv₀ - v₀²) + (v - v₀)² = [    ]
2 vv₀ - 2 v₀² + ( [            ] ) = 2 a x          ( 展開 )
                   v² - v₀² = 2 a x
                              導けた。 ( これは、a = 0 でも成り立つ )

文字式計算 (中2) 、
等式変形 (中2) 、
1文字
消去するために加減法や代入法を使う:連立方程式 (中2) 、
展開 (中3)
などの計算力があれば、
丸覚えしなくても
① と ②より、③ 速度 と 変位の関係式は導けます。

勉強は、ある知識が、他のいくつかの知識に基づいて成り立っていることを体験・経験できるものです。
テストで点数をとるために、テストに出そうなことを覚えるだけのものではありません。

考えず、導かず、ただ覚えてばっかりだと、貴重な体験・経験はできません。


次回 『 速さの公式は使えるように 14 』 につづきます。