学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点 -61ページ目

学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点

学力の創造と向上において
何が必要か・何が障害になるのか
などについて考えます
  さらに、必要なものをいろいろ提供してゆきます 

      『 速さの公式は使えるように 15 』

 【 斜め投げ上げ運動 】

 ○ 次の [     ] に適切な語句・式などを入れてください

 水平方向 ( 地面 : y = 0 ) からの角度がθである斜め上方へ初速度 v₀ で ある物体を投げると、
   水平方向の初速度は、 v₀ cosθ
   鉛直方向の初速度は、 v₀ sinθ    ( 高校数学の三角比 )


 投げてからの経過時間を t とすると、
   水平方向には力が働いていない から 加速度はなし、     [ ∵ 力 = 質量 × 加速度 ]
   よって、等速直線運動だから、
    速度 と 時間の関係式はなく、 Vx = 
[ v₀ cosθ] と 速度は一定
    変位 と 時間の関係式は、   x = ( 
[ v₀ cosθ] ) ・ t ・・・ ①

   
鉛直方向には重力のみが働いているから 等加速度直線運動になるので、
   重力加速度を g とすると、
    速度 と 時間の関係式は、 Vy = - g t + 
[ v₀ sinθ] ・・・ ②
    変位 と 時間の関係式は、 y = ( 
[ v₀ sinθ] ) ・ t - (1/2) g t² ・・・ ③
    速度 と 変位の関係式は、 Vy ² - ( 
[ v₀ sinθ] )² = - 2 g y ・・・ ④


  重力以外の力が働かない状況で、最も遠くにとどくように投げたとき、
  θの値 と その地点までの距離を求める。


   投げてから地面 ( y = 0 ) につくまでの時間を求める。

    y = 0 を ③ に代入して、t を求
める
    0 = ( v₀ sinθ)・t - (1/2) g t²
        ( v₀ sinθ)・t - (1/2) g t² = [ 0 ]     ( t の2次方程式 )
       t { v₀ sinθ - (1/2) g t } ] = 0       ( 因数分解で解く )
        t = 
[ 0 ] , [ (2 v₀ sinθ) / g ]
    t > 0 だから、
    投げてから、地面につくまでの時間は
 t = [ (2 v₀ sinθ) / g ] である。

   これを ① に代入すると、
        x = v₀ cosθ・ { [ (2 v₀ sinθ) / g ] }
         = ( 2 v₀² sinθcosθ) / g
         = ( v₀² sin 2θ) / g            ( 三角関数の2倍角 )

   最も遠くにとどく とは、x が最大値をとること。
                  x が最大値をとる とは、sin 2
θが最大値をとること。

  sin 2θは、x y 座標平面における単位円 ( 中心が原点で 半径が 1 ) の [ y 座標 } だから、( 三角関数 )
           -1 ≦ sin 2θ≦ 1
    よって、2θ= 90°のとき、sin 2θは最大値 1 をとる。

   以上より、θ= 
[ 45°] のとき、
   投げた地点から最も遠い x = 
[ v₀² / g ]  のところにとどく。


  次に、最高点の位置 と そのときの t の値を
求める

 1つの解き方
   y = ( v₀ sinθ) ・ t - (1/2) g t² ・・・ ③ は、
   高さ(変位) y と 時間 t の関係式で、
   y が t の2次関数であることを表している。
   よって、
   この t の2次式の最大値が最高点の位置を表し、
   このときの t の値が求めるべき値である。

   t の2次式を 
完全平方式 に変形すればよい。 ( 高校数学 : 2次関数 )


   y = (
 v₀ sinθ) ・ t - (1/2) g t²

   y = - (1/2) g t² + ( v₀ sinθ) ・ t
                                   2次と1次の2項式を [ 2次の係数 ] でくくる
   y = - (1/2) g [ t² - { ( 2 v₀ sinθ)/g } ・ t ]
                                   
[ 1次の係数の半分の2乗 ] をたしてひく

   y = - (1/2) g [ t² - { ( 2 v₀ sinθ)/g } ・ t + { -v₀ sinθ)/g }²  { -v₀ sinθ)/g }² ]
                                   2乗、積の2倍、2乗の3項式は 
[ 2項式の2乗 ] に

   y = - (1/2) g { t - v₀ sinθ)/g } ² + v₀ sinθ)²/2 g

    t y 座標平面における この2次関数のグラフについて

     ・ 向き :  上に凸
     ・ 軸   :  t = 
v₀ sinθ)/g
     ・ 頂点 :  ( 
v₀ sinθ)/g , v₀ sinθ)²/2 g )
     ・ t 軸 ( y = 0 ) との交点の座標  ( 0 , 0 ) , ( 
(2 v₀ sinθ)/g , 0 )
     ・ y 軸 ( t = 0 ) との交点の座標  ( 0 , 0 )
   ゆえに、
   t = [ v₀ sinθ) / g ] のとき、最大値 y = [ v₀ sinθ)² / 2 g ] をとる。

 別の解き方
  最高点では鉛直方向の速度が [ 0 ] になる。

   鉛直方向の 速度 と 時間の関係式は、
   Vy = - g t + v₀ sinθ
   これに Vy = [ 0 ] を代入して計算すると、
   t = [ v₀ sinθ) / g ] これが、最高点の位置にあるときの t の値である。

   鉛直方向の 速度 と 変位の関係式は、
   Vy ² - ( v₀ sinθ)² = -2 g y
   これに Vy = [ 0 ] を代入して計算すると、
   y = 
[ ( v₀² sin²θ) / 2 g ] これが、最高点の位置である。


【 かけ算で出るものの把握から 】

○ かけ算で出るものは、分子にくる。( 同形関係 )


   距離 x = v t    ( 距離は 速さ と 時間のかけ算で出る ) 小学算数
   質量 m = ρV  ( 質量は 密度 と 体積のかけ算で出る ) 中学理科
                                      密度がρの液体 から ある物体が受ける
浮力は、
                                      それが押しのけた液体の体積を V とするとき、
                                      押しのけられた分の液体が受ける
重力ρV g と等しい。
   電圧 E = R I   ( 電圧は 電気抵抗 と 電流のかけ算で出る ) 中学理科

    小中で扱う量は、ほぼ スカラー である。力は ベクトル。

○ 自然界には比例関係で定義されるものが、とても多い。( かけ算で出るものは多い )

 速度 v = a t    [ m/s = m/s² ・ s ]

 力   m a = F   [ kg ・ m/s² = N ]     運動方程式 
( ベクトル の関係式 )
     質量 m の物体が、力 F (すべての合力) を受けていると、地面に対して加速度 a で加速しつづける。

 仕事 W = F cosθ ・ s   [ J = N ・ m ]
     右方向に直線で s 移動する間、物体が受けている力を F とする。
     力 F の向きを、右方向となす角が反時計回りにθである方向とする。
     このとき、
     力 F がした仕事は W = F s cosθ である。
       θ= 0°のとき、      W = F s
       0°≦θ< 90°のとき、  W > 0
       θ= 90°のとき、      W =
0
       90°<θ≦180°のとき、 W < 0
       θ=180°のとき、     W = F s

      cosθは、x y 座標平面における単位円 ( 中心が原点で 半径が 1 ) の  x 座標  だから、( 三角関数 )
      0°≦θ≦180°のとき、
-1 ≦ cosθ≦ 1

 力積  I = F t    [ N ・ s ]


  運動エネルギー (1/2) m v ²    [ kg ・ (m/s)² ]

  位置エネルギー   m g h       [ kg ・ m/s² ・ m ]  重力 m g によるもの

  弾性エネルギー   (1/2) k x ²    [ N/m ・ m² ]  ばねの弾性力 k x によるもの
                              F = k x は 比例の式 だから、
                              これを、x F 座標平面の第1象限のみでの 原点を通る直線 とすると、
                              この直線 と x 軸 と 直線上の点 ( x , kx ) から x 軸への垂線 とで
                              囲まれた三角形の
面積が、自然長からの伸び(縮み) x のときの
                              ばねの弾性エネルギーである。

  熱エネルギー(摩擦熱)  μN ℓ     [ N ・ m ]  動摩擦力 μN によるもの ( 動摩擦係数μ、垂直抗力 N )


   運動量  m v   [ kg ・ m/s ]


○ 単位に注目すると

 ・ 仕事とエネルギーの単位は同じ
    J = N ・ m = ( kg ・ m/s² ) ・ m
   よって、
    質量 m の物体に 仕事 W [J] をすると、運動エネルギーが変化し、次のような式が成り立つ。
      W = (1/2) m v ² - (1/2) m v₀²
          仕事の    仕事の

 ・ 力積と運動量の単位は同じ
    N ・ s = ( kg ・ m/s² ) ・ s = kg ・ m/s
   よって、
    質量 m の物体に 力 F [N] を t 秒間加え続けると、
    運動量は
変化し、次のような式が成り立つ。
     F t = m v - m v₀    ( ベクトル の関係式 )
          
    

 変化を把握するためには、
 時間が過ぎてゆくことを
知り、前後関係を捉える必要があります。
 そして、
 変化していないものも必要です。( 同一性 )
  この場合、質量 m の物体そのものはほぼ変化していません。
  質量 m の物体の 運動エネルギー や 運動量 が変化したのです。
 すべてが変化したら、何が変化したのか把握できませんから。

  ベクトル : [ 数学・物理 ] 大きさだけでなく、向きももった量。 (例) 速度 ・ 加速度 ・ 力 ・ 運動量。
  スカラー : 
[ 数学・物理 ] 大きさだけで、向きなしの量。     (例) 速さ ・ エネルギー。

私たちは、さまざまな教科を勉強して、言語力 把握力 判断力などを習得してもいいのです。
テストで点数をとるため だけでなく、学力を創造・向上させるために勉強してもいい。


使えない速さの公式3つ を覚えるのではなく、
1つのかけ算の式が使えるようになることが、
中高で習うさまざまな公式の理解への一歩となるでしょう。



次回  ①
平行移動による一般化  につづきます。