学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点 -38ページ目

学力の創造と向上 高校・大学受験は通過点

学力の創造と向上において
何が必要か・何が障害になるのか
などについて考えます
  さらに、必要なものをいろいろ提供してゆきます 

        ㉓ より大きく 小さい解 3

  問い (ⅳ)
   方程式  x² - 5 x + c = 0 の
   1つの解が 1 より大きく 2 より小さい、
   もう1つの解が 3 より大きく 4 より小さいとき、
   c の値の範囲を求めよ。


  次の [    ] に、適切な語句や式などを入れてください。

  ( 解答 1 )

   x² - 5 x + c = 0 ・ ・ ・ ① とおく
   ①の
[判別式]をDとすると
     D = (-5) ² - 4・1・c
       = 25 - 4 c
     ①は異なる2つの実数解をもつから
         25 - 4 c > 0
     ⇔       
25 > 4 c
     ⇔
      25/4 > c ・ ・ ・ ②

   1 より大きく 2 より小さい解をα ,
   3 より大きく 4 より小さい解をβ とすると
      1 < α < 2
 ・ ・ ・ ③
      3 < β < 4
 ・ ・ ・ ④

    また、
[解と係数の関係]より、
      α+β= 
[ 5 ]
 ・ ・ ・ ⑤
      αβ= 
[ c ]   
・ ・ ・ ⑥

   
―――――――
――――――――――――――――――――――――――――

   ③, ④, ⑤, ⑥ より、
   αβ座標平面の第1象限で、考える
  ( ⑤と⑥のグラフを描く )

   ③と④より、
   4点 ( 1 , 4 ) , ( 1 , 3 ) , ( 2 , 3 ) , ( 2 , 4 ) を頂点とする正方形の領域がとれる
                                   ( ただし、境界は含まない )
   ⑤は、傾き 
[-1 ] , β切片 [ 5 ] , α切片 [ 5 ] の直線で、
       領域の2点 
[ 1 , 4 ] ) , ( [ 2 , 3 ] ) を通る

   ⑥は、比例定数 
[ c ] の反比例の式であり、双曲線を表す
                               ( ただし、α> 0 . β> 0 である )
    ⑤は固定しているが、⑥は移動できるので
    ⑥を β=α上の点を中心に、それに沿って
    右上方から原点の方へ少しずつ移動させてみると

     先ず ⑤ と 点( [ 5/2 , 5/2 ] ) で接する
     その後 領域にある⑤の点( 
[ 2 , 3 ] ) を通る
     そして 領域にある⑤の点( 
[ 1 , 4 ] ) を通る

     ⑥が、原点( 0 , 0 ) に近づけば近づく程
     c の値はどんどん
[小さくなる]


     ⑥が、点
( 2 , 3 ) を通るとき c = 6
         点( 1 , 4 ) を通るとき c = 4
     ⑤
と⑥は交点をもち、
     その交点は③, ④による領域になければならないし、

     2点 ( 1 , 4 ) , ( 2 , 3 ) は除かれるから
        4 < c < 6
     これと ②の 25/4 > c より、
    求める c の値の範囲は、4 < c < 6 である。

  ( 解答 2 )

   ( 解答 1 ) の赤線まで同じ

     ⑤, ⑥ より、αを消去して c とβの関係式をつくる
      先ず、βの範囲 (
区間) に注意しなければならないので
      ③, ⑤ より、αを消去する

       ⑤ より、α=
 5 -β だから、
           1 < α < 2
          1 < 5-β < 2
          -4 < -β < -3
           3 < β < 4   これは④と同じ

     ⑥ より、

     c =αβ
       = 
β( 5-β)
       = -β² + 5β               ( c はβの2次関数 )
       = -(
β² - 5β)
       =
 -(β² - 5β+ [25/4] - [25/4] )
       = (β-
[5/2]) ²
 + [25/4]
         区間は 3 < β < 4 だから、
         値域は [ 4 < c < 6 ]
      これと ②の 25/4 > c より、
     求める c の値の範囲は、4 < c < 6 である。

    --------
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           ⑤, ⑥ より、βを消去して c とαの関係式をつくってもよい

            ④, ⑤ より、βを消去すると
                 1 < α < 2  になる  これは③と同じ

           ⑥ より、

           c =αβ

             = -α² + 5α

             = (α-
5/2) ²
 + 25/4
               区間は 1 < α < 2 だから、
               値域は 4 < c < 6
            これと ②の 25/4 >
 c より、
           求める 
c の値の範囲は、4 < c < 6 である。

  ( 解答 3 )

   方程式  x² - 5 x + c = 0 の
   1つの解が 1 より大きく 2 より小さい、
   もう1つの解が 3 より大きく 4 より小さい
  とは
   関数 y = 
x² - 5 x + c が x 軸と
   区間 
[ 1 < x < 2 ] , [ 3 < x < 4 ] で交わる
  ということである


    f (x)
 = [ x² - 5 x + c ] とおく

   y = 
f (x) のグラフの向きは下に凸だから、
   x 軸と 区間 [ 1 < x < 2 ] , [ 3 < x < 4 で交わるときの
   
[端点値]について考えると、
    f (1) [] 0
    f (2) [] 0
    f (3) [] 0
    f (4) [] 0 となる

   よって、
    f (1) = c - 4 [] 0
    f (2) = c - 6 [] 0
    f (3) = c - 6 [] 0
    f (4) = c - 4 [] 0 より、
   求める c の値の範囲は、4 < c < 6 である。


問い (ⅴ)
 方程式  x² + b x + 5 = 0 の
 1つの解が 1 より大きく 2 より小さい、
 もう1つの解が 3 より大きく 4 より小さいとき、
 b の値の範囲を
求めよ



次回  ㉔ より大きく 小さい解 4 につづきます。