久しぶりに図書館へ行ってきました。
「何か読みたいな」と思いながらお散歩コースの途中に
ふらりと立ち寄ったのですが
思いのほか長居してしまいました。
いつもと違う順番で本棚をめぐっていたところ
ふと目に留まった一冊がありました。
おーなり由子さんの詩集『だんだんおかあさんになっていく』です。
色鉛筆で描かれたようなやさしいタッチの挿絵と
ふんわりとした詩の雰囲気に惹かれて
館内のベンチに腰を下ろしそのまま一気に
読んでしまいました。
この本は著者がご自身の妊娠期からお子さんが
2歳くらいになるまでの体験を
詩のかたちで綴ったものです。
あとがきには
「子どもの成長に合わせて読める本にしようと思っていたら
気がつくと、わたしがおかあさんになるまでの詩集になっていました」
と書かれていて
その言葉にも胸がじんわりとあたたかくなりました。
読み終えてもなお心がやさしい余韻に包まれていたように思います。
私自身もかつて子育ての中で経験したこと、感じたこと、
思い出すと胸がいっぱいになるような記憶が
詩のひとつひとつに重なって懐かしさでいっぱいになりました。
子どもが生まれる前の不安や戸惑い
生まれてからの日々の驚きや喜び
小さな仕草に胸がぎゅっとなるような愛おしさ・・・
あの頃の気持ちがふわっとよみがえってきたように
感じました。
きっと私のように子育てをひと段落したお母さんが読めば
同じように共感される方も多いのではないかと思いますし
これからお母さんになる人には
“おかあさんになっていく”ことへの安心や勇気を
くれる本だと感じました。
そして今まさに子育ての真っ最中という方には
「私だけじゃないんだ」とそっと寄り添ってくれるような
そんなやさしさが詰まっている一冊だと思います。
こんなにホンワカした気持ちになれるとは思っていなかったので
思いがけず予定外にゆっくりしてしまった
図書館での休憩時間になりました。
そのあとのお散歩では本の余韻と自分の子育ての記憶が
メリーゴーランドのようにくるくると回っていて
きっとにやけながら歩いていたのではないかなと思います。
そんなうれしい出会いの一冊になりました。