「うつなのかもしれない。」
と彼の口から聞いたのは、知人と彼とご飯を食べに行ったときだった。
その日のお昼は、私は友だちと吉祥寺でご飯を食べていたんだっけ。
このときは数日前に彼から十何年も患っていた病気を明かされた直後だった。
「過食嘔吐」
彼は今までの彼女や友達には告げなかったという。
それを私に告白してくれたことがものすごく嬉しかったと同時に、
簡単に治るものではないということも悟った。
逆に十何年も誰も気づかなかったということが、
今思うと不思議だった。
私はそのことで頭がいっぱいで。
夏前の授業で「拒食症」についてのレポートを書いてただけあり、
ものすごく興味をもったし、治療法を調べていた。
その日も友達に「過食嘔吐って知ってる?」とあくまで病気について知っているか尋ねていたところだった。
***
「うつ?過食嘔吐に加えて?」
過食症や拒食症は、単体でその病気のみの症状じゃないことを知っていたので、このときは漠然と
うつ、なんだ・・・? ふぅん・・・?
くらいだったと思う。
知人はその日の午前に彼に告げられていたみたいなので、それから数時間で、お薦めの病院を数箇所おさえ、場所と詳細が載っている書類を作ってくれたのである。
こんなときにさえ、そんな用意周到で迅速な知人(女性)にジェラシーを感じる私・・・。(ばかだ・・・。笑)
あまりに目まぐるしくて、少し驚いたが、
「彼はうつだったから、動けなかったんだ。」
と、病名を分かったことにホッとした。
それから彼の家で、彼がネットでできる診断チェックをしてみたら、全て重度・・・。
そんなに追い詰められていたなんて、と気付かなかった自分に苛立った。
とにかく早く「病院」というものに行った方がいい、と思ったので、おすすめの病院にアポをとり、向かうことになった。
実は私は電話が嫌いだった。
ましてや、何かの予約、何かを尋ねるための電話なんていつも避けていた。
しかし、この時は違った。
彼のために何ができるだろう。やれることは全て私がやりたい。
と、強い気持ちを持っていた。
次にづつく。