オンラインレッスンでフランス語を教えているのですが、「原書を読む」というレッスンで、デピネ夫人の作品を読んでいます。
このレッスンを登録したときは、まさか18世紀のフランス語を読むことになるとは思いませんでした。生徒さんのご希望に合わせた形です。
私自身も当時のサロン文化をけん引した女性たちや、彼女たちが残した手紙文学には前から関心をもっていたので、実力不足
にも関わらずお受けしました。
デピネ夫人のサロンには、ボルテール、ディドロ、ルソーなど、泣く子も黙る(?)そうそうたる哲学者たちが訪れていました。
今回生徒さんと読んでいるのは日記の形をとった小説『モンブリアン夫人の物語』で、あまり哲学的な話は出てきません。ただ、当時の倫理観がわかって興味深いです。
主人公は、夫が浮気ばかりしている貴族階級の既婚女性。それでも彼女は自分の義務と結婚の誓いに忠実であろうと立派に生きています。
そんな彼女の前に、彼女を熱愛する若い男性が。(この男性も貴族です。)彼女も彼のことが大好きなのですが、「ひとりの男性に最も優しく最も情熱的な感情を抱きながら、その誘惑に抵抗し、自らの義務に忠実であることはできると証明して見せる」とかわけわかんないことを日記に書きます。
「わけわかんない」というのは、もちろん今から見ればの話です。彼女とこの男性とはこっそり手紙を交わしたり、バカンスを同じ場所で過ごすためにいろいろ画策したり、まるで熱々カップルです。それでも彼女は自分は誠実だと思っている様子。肉体関係さえ持たなければいいということ?今なら逆に、外面だけ取り繕って、偽善的と言われるかも?今と昔とどちらが厳しいのかな?などなどいろいろ思います。
今なら、「ちゃんと離婚すれば?」という話かもしれません。別に離婚したら生活が立ち行かなくなるというシチュエーションでもないし。彼女は「夫を愛している。」と言うのですが・・・。「自分の気持ちに正直」という言葉は当時はなかったのかな?
もっとも全ての登場人物が彼女のように考えているわけではなく、相手の男性も彼女の親友も、もっと自由に考えていいんじゃない?と思っている様子。でも、男性は彼女の言いつけを守ろうとします。今のところ。
これからどうなるのかな。
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英語、フランス語と読解力、文章力のレッスンをしています。
