マクロン大統領の新党が選挙で圧勝したとき、私はあることを思い出した。
2012年に社会党のオランド氏が選ばれたとき、フランス人のこんな意見を何度も聞いた。
「オランドの社会党政権がしっかりやらないと、次の選挙でまたサルコジが出てくるかもしれない。
社会党が失敗したら、今度こそ、誰もサルコジを止められないぞ。」
2007年に大統領になったサルコジ氏は、保守派の中でもかなり右寄り。
ヨーロッパ以外に出自を持つ移民に厳しかった。
その一方で、リビアの独裁者カダフィとの関係が取り沙汰されるなど、不誠実だという印象を持つ人が多かった。
ただ、彼の台頭は極右政党の勢いをそいだ。
移民に対して不満を持っている人々は、極右から「極」のつかない右派であるサルコジ氏に流れたのである。
2012年にサルコジ氏は再び出馬したが、決選投票の末、オランド氏に敗れたというわけだった。
今回の大統領選にはサルコジ氏は出てこなかった。
しかし極右政党のルペン氏が存在感を増した。
よく言われたことだが、ルペン氏を避けるためにマクロン氏に投票した「消極的な」支持者も多かったようだ。
にもかかわらず、マクロン氏の新政党が国民議会選で圧勝。
それは、新大統領に思う存分やらせないと、まずいことになるかもしれないという危機感の表れではないか。
もし今回マクロン大統領がしっかりやれなかったら、次の選挙でルペン氏の極右政党が勢いづいてしまうかもしれないから。
ただ、フランスにしては棄権が多かったということは、議席は過半数でも、過半数の国民の了解を得たということではない。
