毒親に育てられた人は、いつかは毒親が良い親に変わってくれると期待している人もいるかと思います。
しかし、毒親と言われる理由に常に自分が正しいと思っているというのもあり、例え子供を支配したり攻撃しても子供のためだと信じているので、自分が悪い事をしているという自覚など全くないため、変わってくれる事は殆どないのです。
もし変わってくれたとしたら、まだ猛毒ではなかったのかという感じですね。
根底には親が叶えられなかった夢を自分の代わりに子供に叶えてもらいたく、時には暴力的に接して、それが子供のためなのだと思っています。
また、これまで子供のために自分が犠牲になったのだから自分が子供に何をしてもいいはず、という思考になっている事もあります。
こうした考えは年齢を重ねるにつれよけいに柔軟に考えられなくなり、自分が変わらなければという考えにはならないのです。
子供が大人になって、親の言う事が全て正しい訳ではないので自分の生き方を認めてほしいと伝えても、親は変わらないのでそうした考えを伝えて行く事にも疲弊してしまいます。
毒親の中では子供は小さいままなので大人になった子供の意見など到底受け入れられず、全てに支配的にコントロールしようとします。
学校はここへ行きなさい。
部活はこれに入りなさい。
就職はこの会社にしなさい。
結婚相手はこんな人でないとダメ。
友達はこういう人を選びなさい。
など、あらゆる事に口を出し、子供の人格など無視の状態です。
そうなると大人になった子供は親の元から離れることを決断し、親子で疎遠になる人も多いのです。
しかし、毒親も毒親と言われるにはそれなりの理由があり、ただ疎遠になってしまったと後悔をしている人ばかりではありません。
何とか自分の方に引き込もうとあの手この手を考えている場合もあります。
例えば、何らかの病気になったら突然連絡をして来て、もう先は短いかも知れないけど、今まで嫌な思いをさせて悪かったねと反省したような言葉を言う事もあります。
そこで優しい子供は親が哀れになり涙まで流して親の事を思いながらも罠にはまってしまうのです。
毒親は最初は反省のような事を言っていても、次第に元のようにいちいち口を出したり指示をして来るようになり何も変わっていない事に気付く事になります。
わずかの間であっても関係の修復が出来るかと期待していた分、今まで以上に傷付く事になり後悔するという流れになって行きます。
虐待ですら認めようとせずに、しつけだと主張するので自分が悪いという事もなく、逆に子供の方に罪悪感を持たせるように話をすり替えて行きます。
特に小さな子供は自分が悪いから暴力を受けるという思考を刷り込まれますので、子供は常に自分を責めてしまい親孝行をしてないからだと思い込みます。
そうした気持ちを持ち続けると心身に異変を来し、色々な症状を引き起こしてしまいます。
親への愛情欲求が強いほど、その愛情が受けられないと憎しみさえ生まれます。
その憎しみが生まれる事は当然と言えば当然ですが、かと言ってそれで自分を責めてもそれこそ毒親の思う壺です。
もちろん全ての人がという訳ではありませんが、毒親は根本から変わる事は殆どないので、大人になってまでもそういう親の支配下におかれ全てをコントロールされないように、適度な距離を取り適度な関りで自分のための人生を歩いて行きましょう。