私は天才ではない。本を一度読んだだけで、さっと分かったりはしない。ページを開いただけですべての情報を写真のように記憶できたりもしない。暗算は間違えるし、英語の聞き取りも苦手だ。

でも、天才であることは、受験を勝ち抜くために必要ではない。どうせ世の中に、そんな天才はほんの一握りしかいないのだから。残り大勢の「普通の人たち」の間の競争に勝てばよいのである。

そのための11のポイントを授けよう。

1. 目標 - 大学合格の先にある夢を設定している人と、そうでない人では、明らかに頑張る力が違う。「みんな行ってるから」「大学出とかないといい就職がない」ではなく、「将来どんなことをやり、そのために何の専門知識をつけるために大学にいくのか」を色付きで描くことで夢を実現しようというモチベーションが高まる。

2. 計画- 受験までの時間は有限。その中で、どんなペースで何を習得していけば良いのか、ゴールからの逆算で作らないと時間切れになる。時間を味方につけることができれば、それだけで成功の可能性が上がる。

3. 調査- どんな試験にも傾向と対策がある。学校ごとにそれは違う。カバーすべき内容は広い。だからこそ、ムダなことに時間を使わないためにも、きちんとした調査に基づき、何をどのレベルまで頑張るかを決めることが肝要だ。

4. 分析- どんな人にも得意、苦手がある。当然、得意を伸ばしてとる10点も、苦手を克服してとる10点も同じだ。10点伸ばすために、どのくらいの勉強時間が必要かを予測して、優先順位をつけよう。

5. 修正- 計画は立てても、その通りに行かないのは世の常だ。1週間に1日は予備日として、その1日で1週間分の遅れを必ず吸収するようにしよう。そうすれば、長い目でみれば、予定通りに学習が進むことになる。

6. 反復- スポーツでも、楽器でも、料理でも、勉強でも、習熟の最も重要なコツは繰り返し練習である。次々と新しい教材に手を出すのは、自殺行為である。きちんと今取り組んでいる教材を完璧にすることが、知識の定着と、自信につながる。

7. 論理- 問題の解き方を暗記することに頼るほど、成績は伸びない。この問題を解くにはどういうルール(公式だったり、文法だったり)を使うのか?なぜ、この答えであっているのか?なぜこの選択肢は違うのか?論理づけて学ぶことで、応用力が劇的にあがる。

8. 栄養  - 食べ過ぎれば眠くなる。バランスが悪ければ、疲労が溜まり、脳の回転が悪くなる。質の良い食事が、クリアな頭脳を作る

9. 睡眠 - 寝過ぎはダメ。睡眠不足もダメ。規則正しい生活習慣を送ることが、毎日の勉強時間をコンスタントに確保することにつながる。

10. 規律- 多くの場合、漫画とか、youtubeとか、Tiktokとか、ゲームとかの誘惑により勉強時間が削られる。自らの意思をコントロールする訓練をしよう。友人と一緒に頑張るのもありだ。

11. 師事- 自分が受験や勉強法に関して持っている知識などちっぽけなものだ。むしろ思い込みの塊のようなもので、間違っていることが圧倒的に多い。先生、先輩、塾のカウンセラー、その他信頼に足る人を活用して、必要な知識や技をどんどん学び取ろう。

ちょっとした算数。
もしも、この11のポイントの1つ1つをきちんとやることで、学習能力が20%アップするとしよう。これは、結構控えめな数字だと思う。
それでも、11のポイントのすべてをきちんとやると、
1.2の11乗=7.4倍
学習能力があがることになる。
逆にこの11個がどれもきちんとできていないとしたら、本来の力の7分の1しか能力を発揮できないという可能性もある。

実際に社会にでると、仕事ができる人と、そうでない人では生産性が10倍は軽く違う。この11の能力を身につけることは、受験にも、社会で成功するためにも大いに役立つことだろう。

受験ではなく、スポーツの分野でも、同様のことが当てはまる。
興味がある人は、こちらのページに覗いて見てほしい。
「アスリート レジェンドプログラム」
2012年(今から12年前)に書いたブログのリポストです。

*** ここから ***
毎日の生活は、答えがないことばかり。だから、悩む。

・どこで間違ってしまったんだろう?
・不安があって、行動に踏み切れない
・迷いがあって、決められない
・まわりの人が協力してくれたら進めるのに‥
・ゴールが遠すぎて手をつけられない
・高いカベばかりで、心が折れそう‥

「ちゃんと」考える力を身に付け、このような問題すべてを解決できるようになったら、人生がイキイキすると思いませんか?


実は、そのための道具があるんです。

この道具
「誰にでも」使えます
  幼児でも使えるくらいにシンプルで、
  企業経営者や大学教授がうなるくらいに奥が深いのです

「どこにでも」使えます
  個人でもすぐに使えるくらいに気軽で
  国家の問題にも使えるくらいにしっかりしています

「どんなことにも」使えます
  日々の些細なできごとにも使えるくらい簡単で
  人生のプランを考えられるくらいに充実しています


道具は3点セットになっています

・ブランチ
 複雑にこんがらがったモノゴトのつながりをスッキリと整理するためのツールです。
 起こったコト、これから起こるコトを明晰に考え、筋の通った判断を下せるようになります。

・クラウド
 頭の中にずーっと残っているモヤモヤを解消するためのツールです。
 自分の中の悩みを解決したり、他者との対立を解消したりできるようになります。

・アンビシャスターゲット
 大きな目標を達成するための段取りを決めるためのツールです。
 今やるべきことと、それをやる意味が明確に分かるようになります。
***ここまで***

こんなツールを、みんなで強大なドラゴンを倒しにいくかのように、
オンラインで集まって、社会の課題を、知恵を合わせて解決していく塾
「こどもイノベーター塾」を始めました。

https://www.kodomo-innovator.com/
スポーツの指導をしていると、陥りがちなジレンマがあります。

小学生、中学生、高校生、大学生
あるはU12、U15、U18と
若者がスポーツをできるステージ、そして「時間」には限りがあります。

そんな中で、「とにかく勝てるチームを作りたい」と思うのは当然のことです。

でも、あまりの思いの強さにやってしまいがちな行動は、
・誰かがミスをすると、どなりたくなる
・負けると、イライラする あるいは 指導のモチベーションが下がる
・指導が子どもたちにとってきついものになってしまう

こんなことってないでしょうか?
指導者だけではありません。
選手の父親、母親も同じような行動をとってしまうこともあります。

その怒りは、
・選手に向いたり
・相手チームや選手に向いたり
・レフリーに向いたり
スポーツマンシップとは、反対の考え方につながってしまうことも。

思いとは逆に、スポーツが嫌いな子どもが育ってしまうという大きな
リスクもあります。


もちろん、勝利を目指さないという方向性もあります。

・実力に関わらず、みんなが試合にでる
・すべてのミスは許される
・とにかく楽しく過ごせばよい

でも、何がおこるでしょうか?
・他のチーム(あるいは個人)と対戦しても、ボロ負けする
・勝てないから、自信がつかない
・努力して、勝利する喜びを知らないままになる
・スポーツをした経験が、何にも活かされない
・親御さんから、指導が手ぬるいと批判される
・もっと強くなりたい子が、チームを見限ってしまう
・弱小チームのレッテルを貼られる

勝たなくても良いなんて、とても言えたものではありません。
あまりに、マイナスが大きすぎるのです。


では、勝てるようになりさえすれば良いのでしょうか?
私自身は、様々な競技のプロアスリートのみなさんと、お付き合いをしてきた
中で、何度も聞いてきたあるセリフがあるんです。

「私から〇〇をとったら、何も残らない」

〇〇は、野球とか、サッカーとか、テニスとか、競技の名前が入ります。

ここまで、競技に半生をささげてきて、いざ現役生活も終わりに近づいたときに
こういうのです。

それが、オリンピック選手とか、日本代表クラスの人でもです。
周りからみれば、うらやむような戦績をもった選手でさえ、多くの勝利を
上げてきた選手でさえ、満たされていない人があまりに多いのです。


勝つことは大事です。
同時に、長い人生への備えとして、生き抜いていけるだけの考え方、
スキルセット、具体的な準備をしていくことも大事です。

ことわざには、
二兎を追うもの、一兎をも得ず
といいますが、

短期的な「勝利」と、長期的な「人生への備え」は
同時に追い求めることができるものです。

なぜならば、
現役選出としての戦績は、将来の選択肢をひろげることにつながりますし、
将来を計画し実現するための様々なテクニックは、競技力向上にも使えるからです。

自分の人生の目的に向かって、日々チャレンジ、自らを更新させ、成長し続けることが
ジレンマを解決する道になります。

スポーツであれば、勝者がいて、敗者がいるのは当たり前のことです。
でも、成長至上主義をかかがれば、誰もが勝者になれます。
そして、戦績もより伸びるようになるのです。

#PAC #勝利至上主義 #成長至上主義

成長至上主義をベースにしたコーチングを受けるには
http://www.global-optimum.com/





ある中学校のサッカー部の皆さんと「チームを強くし人生を円滑にするコミュニケーションスキルを高める」ワークショップを行いました。

「コミュニケーション」という言葉は、非常に広い意味を持ち、「コミュ力」というような 短縮語も出てくるぐらいに世の中に浸透しています。だからこそ、サッカー部のみなさんは、コミュニケーションと聞いて、何を想像するのか、今日議論するのは何なのかの共通理解を図りました。中学生のみなさんがコミュニケーションと聞いて想像するのは、「対話」「会話」 「なくてはならないもの」「言葉のキャッチボール」「通話や電話」「話し合い」「意思疎通」「主張」「以心伝心」「意見交換」「やり取り」というものでした。今回は、サッカーチームを強くするためのコミュニケーションの話ですので 「通話や電話」というのは今回のスコープからは外して進めることにしました。



ではサッカーのチームにおいて、コミュニケーションが上手くいってない時、どんなことが起こっているのでしょう?これも挙げてもらいました。「声が小さい」「返事が返ってこない」「侮辱するような言葉を使う」「ケンカ腰になっている」「相手の話を聞かない」「シカトする」「口調が悪い」「無視する」「英語(相手が理解できない言葉)で会話をしている」「一方通行になっている」こんなことが出てきたんです。
 


特に大きな問題として認識されたのが、「侮辱」「ケンカ腰」「口調が悪い」と異口同音に出てきた言葉遣いの課題でした。部員のみなさんに聞いてみると、侮辱されたり、ケンカ腰で絡まれたり、いやな口調の言葉を浴びた経験がある人がほとんどなんです。だとすれば、それが、どんなに嫌なことなのかわかってるはず。にも拘わらず、聞いてみると 多くの人がそういう言葉を使った経験もあるって言うんです。

どうして、嫌な気持ちになるのに、やってしまうんでしょう?「面白いのでやってしまう」「感情的になっているから」「相手が嫌いだから」。いろんな意見が出てくる中で、一番みんなのうなずき強かったのが、「ミスする人がいるから」というものでした。「お前、もっとそこちゃんとしろよ!」とか、「足遅いんだから、修正する方法を考えろよ!」とか。こんな感じの言葉かけをしてしまうということです。けれども、こういった言葉をかけられた側はどんな反応を示すでしょう?「素直な人だときけるけども、多くの場合はそうではない」「ちゃんとしろよって言われて、ちゃんとできたら苦労しない」「言われてもできない」「反発が生まれる」「むかつく」「へこんでもっとできない」「プレーが荒くなる」「場合によっては暴走する」。こんな悪いことばかりが起こりそうだ、ということがわかりました

「コミュニケーションを良くしよう!」こんな掛け声がいかに意味がないのかわかるでしょうか?掛け声でよくならば、とっくに良くなっているはずです。これではチームは強くならないんです「人の悪口を言うのはやめよう」こうやって伝えるだけでは、チームは強くならないんです。根本問題が解決されていないからです。ミスをする人は必ずいます。そのときに、相手を嫌な気持ちにさせるような言葉を使うべきなのか、使わないべきなのか、ジレンマを解決しないことには、解決しないんです。

この問題を外においておいて、呼吸法やら、瞑想やら、イメージトレーニングみたいなメンタル強化のテクニックを取り入れても、単に臭いものに蓋をするだけの対症療法になってしまうんです。コミュニケーションから発生するストレスの元を断ち切ることこそが、最大のメンタル強化なのです。しかも、個人レベルではなく、チーム全体が強くなります。

では、根本問題を整理してみましょう。このサッカーチームでは、「最低でも去年以上、良ければ、東京都のベスト4に入る」、こんな目標を持っていました。そのためには、同じミスを繰り返さない必要があります。同じミスを繰り返さないために ミスをした相手を責めるような言葉をついつい使いたくなってしまいます。一方で、目標達成のためには、チームを団結させる必要があります。そのためには、相手を責める言葉を使わない方がよい。実はここにジレンマがあって、相手を責める言葉を使わないと、ミスをした相手に、「あなたのプレーには、問題があった」ということがうまく伝わらないと思ってるんです。一方で、相手を責める言葉を使えば、先ほど考察したように、チームの団結が乱れてしまいます。つまり、同じミスを繰り返さないことと、チームが団結している状態を両立できればいいんですけども、それが難しい。いったいどんな方法があるんでしょうか?


 
ここでどんなやり方がありそうかを、部員の皆さんに考えてもらいました。そして、アイディアが出てきたときに、「そのアイディアを実行したらどんなことがうまくいきそう?」そして「どんなことがうまくいかなそう?」 この二つを考えてもらいました。 うまくいきそうなことがたくさんあり、うまくいかなそうな事が少ないほど、筋の良いアイディアだと言うことです。
 

出てきたアイディアは 「責めるのではなくアドバイスをする」というものでした。そこで別の部員の子が、そこに意見を被せました。「アドバイスといっても何をどうすればいいのか具体的じゃないといけない」。また別の部員が言いました。「雰囲気を悪くしないために、まず良かったところを褒めてからここは良くしよう」っていう言い方をしたらいいんではないか?でも、このやり方で、うまくいかないことがあるか?と考えてみると、アドバイスを受ける側は反発するかもしれないという、副作用にきづきました。


さらに議論を重ねていくと、「アドバイスを受ける側の意識を高くしないといけない」とか、「相手の言うことを全部鵜呑みにするわけではないのだけども、素直に聞かないといけない」このように、伝える側だけではなく、メッセージを受け取る側の気持ちの作り方も大事なんだというように、意見がまとまってきました。



しかし、「意識を高くする」「素直になる」というのも、やろうっていって、簡単にできるものではありません。そもそも「アドバイスをする」という行為そのものはなくせないのでしょうか?だいたい、チームのエースがミスをしたら、誰がアドバイスできるんでしょう?

すると、ある部員から「あの時のこのプレーでこうして欲しかったんだ」ということを自分の目線で伝える。そうすれば、相手を責めているわけではないので、嫌な気持ちにさせることはない。また相手だって何かを考えたいあ可能性あるので、何をしたかったのか、何か意図があってプレイしていたのかを確認する。こんなコミュニケーションができたら良いのではないか?このように議論は深まっていきました。


そして最終的には 結局アドバイスをしたり文句を言ったり これが コミュニケーションを悪くする原因になるのであれば 「自分で気づくようにする」というのが、一番の姿なんではないか?とまとまってきました。

 

自分で気づくようにするには、どうしたらいいのか。一つの方法には、ミスをした相手に対して「ドンマイ、次どうする?」と問いかける習慣をつけるという方法があります。他にもあるはずです。どんな方法がよいのかは、実践を通して、探求してもらうことになり、授業を終えました。