何になりたいと聞かれたら、
思い出になりたいと私は答える
時間が経てば、人が恐れ始める
自分の時間が少なくなってゆくこと
生きることに意味を見つけたから、
生きていないと、意味がないと
時間をできるだけ伸ばし、
自分の名を持つ子をつくり、
過ごした時間を紙になぞる
もうここにいない時に、
ここにいられるように
でも私は時間を伸ばさない、
生きてきた人生を背負う者をつくらない、
紙に過去を閉じ込まない
私は思い出になりたい
友たちになった人の中に、
一言交わした知らない人の中に、
道のりで出会った人々の心に
その人たちの思い出に
何も残さず去ってゆく私は
永遠になんて生きたくない
ただただ
出会った人々の心の中に
少しの間だけでいい
色褪せた昔話の中でいい
思い出として残りたい
私は思い出になりたい