蝋燭が消えそうで消えない、暗闇に少しずつ戻る書斎。
座っていた男の胸と豪華な椅子に剣を突き通し、唇のすきからでる血になぞられている顔に自分のを近づき
「お休み」とカエール侯爵が囁く。
「ヴェンドメ家に手出すなんて」と怒りを隠さず、言いながら、書斎から出る。
この屋敷を見張っていたレオナ将軍の部下だとしか思えない者が外で待っていた。
カエール侯爵、否、ヴェンドメ准将軍が通ると、深々一礼をした
「後、頼む」と准将軍は言う
「かしこまりました」
馬の待つところに
「アリアネ」
「はい」
「もしワタシはジャン兄と同じように殺されたら、依頼人をワタシの代わりに殺してほしい」
「カエールを殺すなんて、させませんよ」
カエール侯爵の顔に皮肉の混ぜた笑み
「頼もしいな」
私達の後ろ、屋敷が燃え始めた。
つづく
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