「こんにちは、カエール侯爵。お待ちしていました」とポルニャク家当主は私たちを迎えた
「こんにちは、ジャック伯爵。レディーアンヌと先に話を進んで、申し訳ありませんでした」
「いいえ」とジャック伯爵はきれいな笑顔を見せる「こちらのはレディーは?」
「ワタシの護衛兵、アリアネです」
ジャック伯爵は私に一礼をする
「ジャック伯爵、二人で結婚の話をする前に、レディーアンヌと確認したいことがありますが・・・」
「もちろんいいですよ。アンヌを呼びますから、談話室でお待ちください。執事が案内しますから」
少ししたら、アンヌが談話室のドアに現れた
「こんにちは、カエール侯爵」といつも礼儀正しいアンヌは挨拶し、侯爵に近づいてきた
「こんにちは、レディーアンヌ」と座っていた侯爵は立ち、アンヌの手をとり、軽く口付けた「ジャック伯爵と話す前に、レディーアンヌと話したいことがあります」
「はい」と真っ直ぐ侯爵を見つめるアンヌだった
「実はワタシは生まれながら肺の病気を持ち、子供の頃かなり病弱でした。体を鍛えて、なんとか普通に生活するようになりましたが、治れない病気です。長く生きないだろうと医者も諦めていましたが、27歳まで生き延びました。しかし年重なるほど、体の負担が大きくなってきていますから、医者の話によるとワタシには後5・6年しか残っていません。ワタシはできれば早くレディーアンヌと結婚し、家を継ぐものを残したいです。レディーアンヌはワタシの病気のことを知って、それでも結婚したいか知りたいです」と動揺を見せないカエール侯爵は話していた
アンヌは黙ったまま、侯爵を見つめている
「聞きたいことがありましたら、どうぞ」
「病気のことを知りませんでした」
「身内以外の人には知られていませんからね。准将軍は持病を持っていると知られたら困ります。余命のことは兄上と護衛兵以外誰にも言っていませんし」
「後6年というと、子供は4・5歳ということですね」と現実的に考えるレディーアンヌだった
「レディーアンヌも子供も何の心配もせず、生活できるように、もう既に動いています。が、子供が大人になるまで、家を背負うことになることには変わりがありませんね」
「私はカエール侯爵の家を背負うことができると思いますか」
「思います。そして全責任をとりたいと思うなら、一人でも社会の中で歩き渡れるようにしましょう」
「カエール侯爵は本当に私でいいと思うのなら、喜んで、結婚しますよ」
「迷いがありましたら、考える時間あげます」
「いいえ、私を選んだカエール侯爵に信じますから、迷いありません」
カエール侯爵は満足気な笑顔を見せた
「できれば来月式あげたいです」
「分かりました」とアンヌも微笑む
「ジャック伯爵を呼んでもらえますか。色々な話をしないと」
つづく
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