物語56 | Thinelの世界

Thinelの世界

私の描く世界へようこそ


もうかなり遅い時間。カエール侯爵とフランスア様は部屋でまだ飲んでいる。二人の笑い声が2階中に響く。
 少し静かになったと思ったら、私の部屋のドアにノック。
 「アリアネ、カエールだ」と
 私はドアを開けたら、
 「入っていいかなぁ」ともう既に入っていた侯爵だった。
 私を抱きしめようとして、 私が逃げる。侯爵は不満そうに、
 「明日のこどだけど」と言いながら、私を壁まで追い詰めた。逃げ場のない私は上を見る。
 「はい・・・」
 「軍服でいいから」と私とキス寸前のカエール侯爵は甘い言葉を囁いているように言う。
 「酔っていませんか」
 「いいえ、ワタシは酔わない」
 「いつもより強引のでは?」
 「さっきアリアネの話をしていたから、君とキスしたくなった」と私から距離をとる「でもイヤなら、何もしないよ」
 「酔っているようなので、イヤです」
 「分かった。ワタシはもう自分の部屋に戻る」
 「用件は服の話だけでしたか」
 「いいえ」ともうドアを開いている侯爵「結婚後について話し合おうと思っていた。しかしワタシを嫌がるアリアネと話しても、面白くないから・・・」
 私は侯爵のシャツの袖をつかんだ。
 「酔っていないと言うなら、話しましょう。結婚したら、二人でいられる時間も減りますから」
 「減らないよ」と自分の後ろにドアを閉める侯爵は真剣だった。
 「無理な約束をしないでください」
 「減らない」と私を引っ張って、自分の額を私のと合わせた「ワタシに触れたいと思った時に触れればいいし、ワタシとキスしたいと思った時に、キスすればいい」
 「でも奥様は?」
 「上級貴族の世界に夢中にさせるから。社交の場に行かせることも多いだろうし・・・」
 「アンヌを幸せにしてください」
 「じゃ、アリアネをどうすればいい?」
 「必要な時に私の肩を借りればいいです」
 「君を手放すつもりはないよ。分かっているか」
 「私に現実しかないでしょう。幸せごっこ要りません」
 侯爵の手が私の顔を触れる
 「ワタシ達に苦い現実のみか」
 「甘いもの苦手なのです」
 「ワタシもだ」


                                    つづく

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