カエール侯爵は何も言わないまま、書斎のテーブルに座り、テーブルにあった手紙を見始めた。
結局手紙を投げて、そして低い声で呟く。
「ワタシは貴族でなければ・・・」と私を見つめる
「カエール様、魚と鳥は恋に落ちても、住む家がありません」
「ではワタシに水の中から鳥を見ることしかできないか」
「水面に一番近い枝にずっといますから」
「手を伸ばせば、届くかなぁ」と私に手を差し伸べた
「魚に手などありがませんが・・・」と私はその手を強く握った。
顔をなぞる涙がこぼれながら、この自由鳥は愛しい魚の腕の中で二人の想いを。
つづく