我が愛しき青春の舞台、大阪を離れた僕は現在、地元である愛媛県は松山市の実家に帰省もとい寄生しているわけだ。

 しかしまあ、四年間の一人暮らしにすっかり慣れ切ってしまうと、どうも実家での暮らしは窮屈だ。

 色々と制約も多く、大阪では少し苦痛に感じていた自炊すら懐かしく思うほどだった。


 少し話は変わるけれども、僕は味噌汁が大の好物である。

 たっぷりの鰹節から取った黄金だしに、なめこと豆腐とわかめを投入し、少し多めの赤だしに少量の合わせ味噌を溶かし入れる。

 もうたまらん。

 だが母の作る味噌汁は、母が健康志向かつ薄味が好きということもあってか、美味しくはあるのだがどうもしっくりこないのが現状だ。


 僕はもっとガツンとくる旨みが欲しいのであって、うっすらと染み渡るような旨みも嫌いではないが今は求めていないのだ。


 そこで自分で作ることにした。


 まずは赤味噌の調達からだ。


 そう思い、まずは近所のスーパーへと行った。
 スーパーに行けば間違いなくそこには赤味噌があるだろうからだ。

 だって、スーパーマーケットですよ?

 スーパーと自称しているマーケット。一般的な市場を超越しているんだ。

 ないわけがない。

 あの味噌汁は最早目前に!


 喜び勇んで入店。味噌コーナーへと足を向ける。


 するとそこには


 
 
ない!!!!
赤味噌が!!!ない!
ないぞ!!!

 そこには多くの麦味噌白味噌合わせ味噌はあれど、赤味噌は一つもなかったのだ。


 というか、あんなに白味噌ばっかり要るか?

 
 そういうわけで、本日は赤味噌巡りの旅をしてきたわけである。


 二軒目はドラッグストアに行った。

 あったのは少し濃い色の合わせ味噌だけ。


 三軒目。少し長めに歩いてたどり着いた、大きめのスーパー兼デパート。


 なんと!!!


 無い。赤味噌は、無い。


 ふざけるなよ


 
 四軒目はそこから遠くないところにあるディスカウントストアだった。

 そしてそこでようやく……

 無い。白味噌しかない。


 五軒目は先ほどとはまた別のドラッグストアだ。

 もうここになかったら今日は諦めよう。

 諦念にも似た気持ちで、一歩また一歩と商品棚へと近づく。

 白味噌、白味噌、合わせ味噌。白味噌、出汁入り液体味噌。

 やはり、ここにもないのか。

 思わず天を仰ぐ。


 するとそこには商品札が僕を見下ろしていた。


「イチビキ 厳選国産生赤だし」


 よっしゃあああああああああああああああ!!!!!!!!



 思わずガッツポーズをしてしまったほどだ。



 なぜ愛媛にはこんなにも赤だしが少なく、代わりに白味噌麦味噌が多いのか。

 

もとより伊予国というのは甘い白味噌が主流であることは、皆さんも知っている。


 だからなのだろうとは睨んでいるものの、それにしてもだ。


 セブ○スター、フ○グラン

 


 お前らはスーパーを二度と名乗るなよ!!!

 どこもスーパーな部分がないじゃないか!


 赤味噌を置いていない時点でスーパーではなく100歩譲ってノーマルだ!!!