おふくろの味は、プロの味を超えるのか? | スィンクゥ考えてする料理!基本・簡単?レシピを生かすブログ

おふくろの味は、プロの味を超えるのか?

しばらく前のことですが、親しい女子高生と話していたとき、おふくろの味の話になりました。

彼女(3人称単数)の母親は、家で全く料理を作らないそうです。
だから、おふくろの味は、スーパーなどの惣菜の味だと。

 

あなたには、おふくろの味がありますか?

 

私の場合は、お正月などに母親が作ってくれる煮物、簡単なジャガイモ料理が、おふくろの味です。
外で似たようなものを食べても、やっぱり母親が作ってくれていたものの方が良い、そう思います。

 

このように、外でいくら美味しい物を食べても、やっぱりおふくろの味が良い!と言う話は、よく聞くところです。

 

でも、プロの味のほうが上なのだと、言われることも多いのです。

 

本当のところは、どうなのでしょうか?

 

おふくろの味は、本当に美味しいのか?

よく言われることですが、おふくろの味は本当に美味しいのでしょうか?

 

単に、母親の味に慣らされて、それが好みになっている、
とか、
離れて暮らしているうちに、懐かしさで、想い出が美化されている、
それだけなのではないか?
とか、

本当はプロの味を超えるものではない!と、言われることも多いのです。

 

では、プロの味は?

プロの味は、いつでも、一定レベル以上の質を保った味です。そこに、経験と技術があります。

ここが、その日によって味が異なる?素人である母親の味と異なる点です。


※一般論です。例えば、私は母親の料理がまずいと思ったことは、物心ついてから、一度もありません。
もっとも、私は、『男子厨房に入らず。男は、料理にとやかく言うものではない。』と、そんな家庭で育ってきたし、
家にいたときは料理に全く興味がなかったせいかもしれません。
母親が料理中は、キッチンからは追い出されましたし、
高校卒業までインスタントラーメンさえ作ったことがありませんでした。
唯一の料理?といえば、カップ麺を一度作った?(お湯を入れて3分待った)記憶がありますが・・・

 

おふくろの味を再検討

母親の味は、
料理教室に通ったり、料理好きで色々工夫したりしている、
料理を作ることに強い関心・興味を持っている人の場合は、
かなりレベルが高いと思います。

ただ、女性が、母親が全て料理好きなわけではありません。
家庭料理を全く作らない家庭は別として、やむを得ず作っている人も多いようです。


それでも、おふくろの味が良いと言う人が多いのは、やはり、「懐かしさだけ」なのでしょうか?

 

実は、おふくろの味が、プロの味を超える可能性が2つあります。


それは、プロの味が、

1.
時間と費用の制約の中で作られた味で、
2.また、多くの場合、あなた専用に作られたものではなく、不特定多数の人に喜ばれる味という点です。

 

○母親だって、多くの場合時間と費用の制約がありますが、
それでも、家事の合間にコトコトと煮込んで、美味しく作り上げていることもあります。

その味は、時間に制約のあるプロの味を超える場合があります
時間や、手間暇は、短い時間で料理しなければならないプロの味を超えることもあるのです。

時間や手間暇は、愛情を込めていると言っても良いかもしれません。


※ジャガイモなどは、40℃60℃の間をゆっくりと時間をかけて通過すると、甘みが増します。また、玉ねぎは時間をかけて煮込めば、甘みがよく出てきます。そうすると、砂糖やみりんなどの量を減らしても甘みがあり、美味しく料理できますね。
シチューなどを看板にしている店は別として、普通はプロでも、沸騰するまで強火のところが多いようです。

 

○また、家庭で料理をつくる母親は、
不特定多数の人ではなく、
あなたに喜んで食べてもらえるように、味付けやその他に工夫をこらします。


多くのプロの場合、不特定多数の人に合わせるしか無いので、

たとえ味のレベルが勝っていても、母親の味に負ける場合があるのです。
しかも、特定の料理では、母親の味のレベルが上のこともあるでしょう。


つまり、あなたは母親の味に慣らされているかもしれませんが、

あなた好みの味の上になっていることでしょうし、
実際にプロの味を超えていることもあるのです。
味に大きく影響する、見た目についてもあなた好みかもしれません。


こちらも、愛情を込めていると言えます。


※私は、自分では全く意識していなかったのですが、

母親に「じゃがいも男」と言われるほどジャガイモが好きだったらしいです。
独り立ちしてから暫くの間、外で食べるジャガイモ料理が気に入らず、自分で繰り返し作っていた時期があります。
しかし、母親の簡単なジャガイモ料理の味が、どうにも再現できず、母親に聞いたことがあります。
主な原因は、料理法ではなかったのです。ジャガイモの品種と産地の問題だったのです。
私は、甘みのある北海道産の男爵芋が好きで、その他のものは好まなかったそうで、
母親はいつも私の好みのジャガイモを使っていたそうです。
私は全く気づいていなかったのですが、母親はよく見ているものです。
でも、私の作るある簡単なジャガイモ料理は、未だに希望通りにできていません・・・

 

こう、見てくると、おふくろの味は、手間暇やあなたに喜んでもらえるような工夫、
一言で言えば愛情を込めているので、実際にプロの味を超えている場合があると思うのです。

 

 

あなた好みの味では、それは、プロの味を超えたことにならないとおっしゃる人もいるかと思います。
しかし、美味しい料理は、全て食べてくれる人のことを考えて作られるものです。

これは、プロでも母親の場合でも同じで、より好みを知り、より味を合わせられることは、
こと味に限定して言えば、より美味しい料理といえるのではないでしょうか?

料理上手の母親なら、ことあなたへの料理では、さらにプロに勝てる場合が多いかと思います。
母親は、あなたのことをよく知っていますよ。

  

おふくろの味は、プロの味を超えているかもしれない!?
そうでなくとも、やはりおふくろの味は良いものです!

 

お正月に母親が作ってくれる煮物、食べたくなりました。
素材ごとに薄味で別々に調理して、最後に煮合わせる・・・とっても美味しいのです。

あなたは?