靴修理のお話 -13ページ目

お手入れの必需品

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デリケートクリームなる乳化性クリーム。
このクリームが、革製品のお手入れには、欠かせないんです。



ゼリー状のソフトタイプのクリーム
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特徴は、革に潤い・自然な艶・柔らかさを与えて、革に深く浸透するので、革製品の乾燥やひび割れを防ぐ効果があります。
劇的な変化はでないのですが、革製品を長く愛用するための日頃のお手入れには最適です。



靴のお手入れの時も、リムーバーではなく、このクリームを汚れ落としとして使うことも多く、靴クリームを入れる前の下地にも使ってます。



バッグのお手入れにも使ってるので、お店での消費が早いです



ある日、友人でもあるお店のお手伝い君から
『こんだけ使うんだったら、大きいの頼んだら?』
と、助言。

う~ん、いっぱいあったら無駄使いしそうだし、使いにくそう…と、貧乏性な私に
『小さい瓶に小分けしたらええやん』

なるほど、常々、より作業し易く、効率化を考える彼らしいアドバイス。私にないものを持っている。

そこで、お店用に大きいの頼んでみました
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通常サイズの約8倍。これから、これを使っていきましょう!ちなみに、このLサイズの10倍の業務用サイズなる物もあります。さすがに…



デリケートクリームは、色んなメーカーから出ています。靴屋さんや修理屋さんなどで置いてあるので、一つあると便利ですよ!



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トップリフト交換のお客様
『つま先光らしといて~』と。
このポリッシュの艶の調整にもデリケートクリーム使ってます。



9/1 open
thick trunk
大阪市西区京町堀2丁目6-28 1階
TEL 06-6447-2088
定休日:毎週月曜日
靫公園テニスコート北側
http://thick-trunk.com

リフトチェンジ②

前回に続いて、リフトチェンジ

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“この状態で、なぜリフト交換?”って思われるでしょうが、要交換なんです。

一見、革を積んでいるヒールに見えますが、実はウレタン素材の周りにスタッグ(木目調の革のテープ)を巻いているヒールなんです。


ヒールのあご側から見ると

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ヒビが入ってます。ウレタン素材特有の経年劣化(加水分解)です。

ヒールを取り外して見ると

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ボロボロと崩れるような状態でした。



お客様は、別の箇所の修理でお持ちになられたのですが、受付時の確認の時に気付き、お伝えするとビックリされてました。



この作りのヒールは、劣化してしまうデメリットはありますが、積み革に見えるけど、軽くて履き心地の良いメリットもあると思います。



そこで、修理方法のご提案は
①積み革にする
②スポンジヒールの周りにスタッグを巻く
見た目の仕上がりは、ほぼ一緒ですが、①は少し重くなるけど、後々の補修のことを考えるとお薦めです。②は、履き心地は良いけど、スタッグがいずれ捲れてくる恐れが…

ご相談の結果、①の方法で!

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修理後靴修理のお話-090913_1620~01.jpg



素材によって、メリット・デメリットってあります。気になる事があれば、近くの靴修理屋さんに聞いてみて下さいね!



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リフトチェンジ

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お持ち頂いた靴は、積み革がガッツリすり減り、ゴムのソールまでも少し削れてました…



ヒールがこれだけ斜めになってしまうと、ソールもかなり偏った減り方をしていました。



アッパーは、ねじれるような履き癖が付いていましたが、まだ大丈夫!
そこで、修理のご提案は、大まかに
①オールソール
②部分的補修
修理方法・材料・価格など何通りか相談の上、②に決定。



まず、元のリフトを取り外し、ソールのすり減った部分にゴムを足してフラットに
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その後、新しい革リフトを積んで、トップリフトを取り付け仕上げ
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ソール前半分も、厚みを戻した後に、ゴムハーフソールを貼り完了。



修理で、このように対応は出来るのですが、トップリフトの早めの交換が、望ましいです。

踵部分が減りすぎてしまうと、靴の他の箇所も傷めてしまいます。靴だけじゃなく、足や体にも影響が出てしまうこともあるので、皆さん気をつけて下さいね!



トップリフト交換は、お早めに!



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