深川黄表紙掛取り帖
- 深川黄表紙掛取り帖/山本 一力
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時代小説です。山本一力さんの作品は始めて読みました。
裏表紙を読んだ時には「剣客商売」と同じように4人の若者が己の技と知恵を持ってバッタバッタと悪人を斬って行くのかと思いきや…技は技でも職人としての技、そして何より機転の利いた知恵で解決していく痛快なお話。 一冊に4~5話入っている短編での連作形式なのですが、それぞれの物語がリンクしていて連作としての構成が秀逸だったのが印象的です。
特に人物紹介になりがちな第1話目でしっかり各キャラクターを紹介しながらも物語にひきつけ、しかもその後の物語にも関わっていくと理想的でした。
ちなみに登場人物の中に、もっとも興味を引く人物として「紀文」という通り名の男がいます。これはかの有名な「紀伊国屋文左衛門」です、そうあのバブル時代に彗星のごとく現れた商人。 彼の身の立て方や生き様といまの若きIT系企業社長の立身出世は通じるものがあるな~っと改めて感じます。
著者の経済に対する知識やお金に対する一種の恐怖感の様なものが伝わってきて、より身近に感じたり。
「お金は怖いものだぞ!」「金は天下の回り物!」などの言葉が今にも聞こえてきそうです。
果たして孫さんは…その他の若き社長達は平成の紀文となりえるのか??
現実の世界でも興味深いものです。
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