こんにちは。
先日、テレビをザッピングしていると
斎藤幸平さんが出てたので
思わず観たのが
『コロナ新時代への提言3それでも生きてゆける社会へ』
この番組ではコロナ禍を受けた後、人類が生き残る提言として一冊の児童書をテーマに3名の方が語ると言う内容でした。
斎藤さんはベストセラー『人新生の資本論』で一躍僕のヒーローになった方で、マルクス研究ドイッチャー記念賞を最年少で受賞された思想家。
論文、著書共に読んでかなり強く共感した事から
テレビなどで見かけたらチェックしています。
今回もご自身の論理に基づき、経済的成長を止め、人類が地球に生き残る提言をされていましたが
番組のテーマとして取り上げたのが児童書であるミヒャエルエンデ著『モモ』。
このお話は主人公の少女モモが時間どろぼうから盗まれた時間を取り戻すストーリーで、時間とは本来人々が持つ自由や価値、貨幣にも置き換える事が出来て考えさせられました。
この本、僕は読んでいなかった。
気になって、すぐ読みました。
いや、児童書と侮るなかれ。
非常に高い内容かつ、現代の大人こそ読むべき本である事間違いないと思います。
それこそ、斎藤さんのベストセラーを読んだ後の感覚に近い衝撃と感動。
むしろお話しである分、ラスト30ページは読むスピードが加速して止まれなくなる。
またこれが1973年に書かれている先見性と、2021年の今に大人が読んで危機感を感じる社会性は児童書の枠を超えています。
むしろ児童書だからこそ書けた部分もある様にも感じますが。
この本、本国ドイツの次に我が国で非常に人気が高いそうです。
小泉今日子さんも大好きだそうです。
彼女の発言を聞いていると、なんとなく『モモ』の影響が見え隠れする様な気もします。