Down by the jetty | mizuochi understanding

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ロックンロールバンドのブログです。

こんにちは。

新ドラマーのナカガワくんが

「Dr.Feelgoodって、メチャかっこ良いですね〜!」

と言いまして、

あ、そうか。
Dr.Feelgoodって、今のバンドじゃないから
誰かが取り上げないと忘れ去られてしまうんだな。と思い

では、ナカガワくんに説明も兼ねて特集するか!と思いました。

ただ、一般論としての解説とかではなく

僕がどう思っているか、僕らのバンドにどう影響するかなど
the understanding にとってのDr.Feelgoodについて書いてみたいと思います。

今回はまず1975年発表のファーストアルバムである

Down by the jetty からスタートです。




1975年と言えば、プログレッシブやハードロック、グラムロックなど、
ロックが複雑化してロック本来の姿を見失うまでになった時代でした。
行くところまで来た感が否めない中で、イギリスのパブを中心に
ロックンロールやブルースなどロックの飾らない原型を演奏する一群に彼らはいました。

テレキャスターを指でピッキングするマシンガンズギターことウィルコジョンソン、
ダミ声ブルースボーカルのリーブリロー、職人ベースラインのジョンBスパークス、
リズムビートマシンのビッグフィギャー。

全体を通してブリティッシュリズム&ブルースのスタンダードながら、
そのサウンドメイクは全くの無駄を省いたシンプルの極み。
ただ、ギターだけはピックを使用しない複数の指による奏法が他との違いではありましたが、
オリジナル曲に関してはきっちりとしたポップで、かつ耳馴染みの良いキャッチーなスタイル、
他の誰にもマネ出来ない野太い声のボーカルがしっかり歌い上げていました。

レコーディングにおいては、その自信の表れか、行き着くところまで行ったロックへの警笛なのか
モノラル録音で、曲だけでなく、きっちりとバンドコンセプトとしてシンプルを貫いています。

僕らはファーストアルバムをモノラルにする勇気こそありませんでしたが、見習いたいのは
➖しっかりとしたコンセプト➖
です。
構成、曲、メンバー
一切着飾らなず、無駄をなくして、リーブリローの歌を全面に出している。

これこそロックじゃないですか?
2枚目のアルバムもほぼ同時期、同じコンセプトで作成されていますので、
もしこのファーストが気に入ったら、間違いなく2枚目も好きになります。
レコーディングに慣れが出た分2枚目の方が余裕があり、
佳曲が多い様な気もしますが、好みかな? 

まとめると、

シンプルさを追求しながら、スタンダードなクラシカルさでカチッとした背景を持ち、
なおかつポップでキャッチーな音楽は必ず時代を超えて続きます。
そこに個々の魅力があれば評価に値する音楽が出来上がると言う見本の1枚。

ジャケットのモノクロ写真がトータルコンセプトの極みとなって、みんなに睨みをきかせています。