My favorite48 「郷土愛」Big Countryの巻 | mizuochi understanding

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ロックンロールバンドのブログです。

こんにちは。

僕が紹介するバンドは1960年代から80年代が圧倒的に多く
特に80年代はリアルに体感したバンドばかりですから
当時の出来事なんかも思い出されてとても懐かしい、、。
小さな出来事のひとつひとつが、思い出してみると新しい発見があったり
身近な人に聞いてみて意外な思い違いがあったりと
このブログを書く事で自分を見つめ直す事も出来ます。

今回は、そんな80年代によく聞いていたバンドの紹介です。


第48回 Big Country




そうです。
このバンドは今も活動していながらこのアルバムがあまりに強烈すぎて
英国では一発屋みたいに言われています。

僕が初めて知ったのはMTVで流れていた「Feeids of Fire」と「In A Big Country」。
当時はパンク・ニューウェーブからの流れで、その次にニューロマンティックなどという
男が化粧してピラピラのついた服や、やたらカラフルな小物を
まとった軟弱ロックが世間を賑わせ、
僕は正直、新しいバンドはロクなヤツがいないと思っていた矢先
チェックのワーキングシャツを着た素朴な若者たちが
元気よくステップを踏んでバグパイプの様なギターを弾く彼らを見つけました。
その姿勢たるや、着る物や飾りつけなんかいらない!ギターで勝負という心意気と
観る人、聴く人に勇気を与え、思わず応援したくなるような、なぜか一体感を感じました。

彼らは、そのサウンドからもしっかりと自分たちの故郷、スコットランドの誇りを胸に
まるでケルト人が馬に乗って草原を駆けてくる様なメロディーを演奏し
その技量もパンクからの中途半端なテクニックではなく、しっかりとした演奏力を持っていました。
ギターは2本共ツインリードが出来、その2本からのハモリがバグパイプっぽく聞こえ
リズム隊はドラムもベースもしっかりと安定した揺るぎない大地を表現していました。

スゴイ褒めていますが、実は僕がハッキリと彼らを認めたのは
実は、そのサウンドも当然ですが、何よりステージングです。

彼らのステージングは、膝をしっかり上げ、サイドステップをきっちり踏むスタイル。

、、、、、、、、!

これは、クラッシュのミックジョーンズと一緒!!

あ、またクラッシュ繋がりですか。

まぁ、仕方ないです。
僕はこの頃、完全にクラッシュ教の熱狂的信徒でしたから。
どうしても基準となってしまう、、、。

しかし、

クラッシュよりも、演奏力は、間違いなく、上!

こりゃ、偉い新人が出てきた!と、思いました。

次のアルバムでは全英No1を記録しますが、それ以降の90年代は鳴かず飛ばず、、、。
アルバムも4枚出しますが、バンド内に良くない空気が流れ出します。
やがてボーカルのスチュワートアダムソンは行方をくらませたり、揚句2001年に自殺してしまいます。

残されたメンバーはベースのトニーバトラー以外がボーカルにアラーム(懐かしい!)のマイクピータースを迎えてバンドを続けます。


テクニシャンベーシスト・トニーバトラーのソロアルバム
盛り沢山の内容ながら佳曲が非常に多く、お得(?)です。


ビッグカントリーがデビューしたこの時代、
好敵手・アイルランドのU2も同時期ですが
今のU2のビッグな存在を考えるとビッグカントリーは不遇だったのかも知れません。
この世を去ったボーカル。
ソロで頑張るベース。
残されたオリジナルメンバーのギターとドラム。
今、彼らがもう一度集まる事は出来ませんが
もしも出来るなら4人揃ったステージで、
あの日のシャウト「ッシャッ!」をもう一度聞きたいと思います。