こんな笑い話があります。
ある豪華客船が航海の最中に沈みだした。
船長は乗客たちに速やかに船から脱出して
海に飛び込むように、指示しなければならなかった。
船長はそれぞれの外国人乗客にこう言った。
アメリカ人には「飛び込めばあなたは英雄ですよ」
イギリス人には「飛び込めばあなたは紳士です」
ドイツ人には「飛び込むのがこの船の規則となっています」
イタリア人には「飛び込むと女性にもてますよ」
フランス人には「飛び込まないでください」
日本人には「みんな飛び込んでますよ」
『世界の日本人ジョーク集』(早坂隆著、中公新書)より
豪華客船の船長さんは、「みんなが飛び込んでますよ」と
言えば、日本人は動くだろうと思ったのですね。
日本人のイタイところを突き過ぎているジョークで、
私は笑えませんでした
みんなで渡ればこわくない、みんな横並びの平等主義…
昨日お話したハイデガーの言う世人(ダス・マン)の
世界ですね。。。
ハイデガーは、自分の死と真剣に向き合った時、
人は自分の使命を確信して、それにむかって進む決意をすると説きました。
確かに、もしも今日死ぬとしたら、残った時間を懸命に
生きようと思いますね
しかし、自分の使命、人間の究極的な目標について、
ハイデガーの番組を観た限りでは、ハッキリ説かれて
いない印象を受けました。
世人(ダス・マン)が仏教でいう凡夫のことだとしたら、
どのようにすれば私たちはダス・マンから脱却することが
できるのでしょうか?
私は維摩会(春秋館)で仏教を学んでいますが、
仏教では人間の最終目標は悟りを開くこと、煩悩を消し
去り、ニールヴァーナ(涅槃)へ至ることと説かれて
います。
そのための方法としてはいろいろありますが、
代表的なものは八正道と思います。
①正見(正しい見解)
②正思惟(正しい思惟)
③正語(正しい言葉)
④正業(正しい行為)
⑤正命 (正しい生活)
⑥正精進(正しい努力)
⑦正念(正しい思念)
⑧正定(正しい瞑想、禅定)
これら8種の実践徳目を日々行って、私もダス・マンから
脱却できるように、日々座禅などをしています
皆様の生活が今日も正しくありますように。
合掌