唐突だが、俺は父親とは5歳から一度も会った事が無い。
会いたいと、幼き頃に一度だけ想い、母や双子の妹に隠れ、一人気が狂う位に夜の駐車場の車の下で腹の底から泣いたあの日から、俺は変わった。
良い意味で人を全く信用しない心になれた。
今はどうだ??
俺は人間が大好きだ。
大好きで仕方が無いぜ。
親父さんよ、
もう、二度とあんたに会う事は無いだろう。
この場で誓う。
じいさんになったであろう、彼がこの場を見ているとは思わないが。
そう、自分の中で何かが弾け飛び、覚醒された自分に気付き始めた。
俺は、気付いたら大人になっちまったんだ…。
今更、血の繋がった大人の男同士が会っても、昔話も思い出も何も無く、冷たい酒を交したくもないからな。男はサッパリ行こうじゃないか!気分スッキリだぜ。
さあ、愛のある場所へ行こうぜ!
まだまだ。