№217 R1.12.5投稿
「 ありえないこと  」
 
寒くなったこの時期
書かなければ 書かなければと
せかされるように湧き出てくるもの
 
それは 寒いときに津波避難した体験
 
どうか 生き残った後にしか使えない
便利な防災グッズに目を向ける前に
ご自分の大切な人の服装に注意してください
 
若い学生さん達
思いのほか薄着で通学していませんか
 
旦那さんや奥さんが
軽装で出かけていませんか
 
その服装で 被災した時
外で夜を越すことができますか
寒さに耐えることができますか
 
何でもそろえることができるこの便利な日本
 
被災した時に 私たちは
その便利さから見事に遮断されます
 
寒い時期に温かく過ごせる環境は
人間が作り出したものです
 
暖房のある避難所にたどり着けるとは限りません
なぜなら
まともな避難路が残っているとは言えないからです
 
皆さんが想像される帰宅困難
道がいつものように
通れる状態だとは思わないでください
 
「温かい」という環境が遮断された場合
私達人間は 裸で外にいるのも同然です
 
まして 津波や洪水などの水の被害の場合
水に濡れるような避難をしてはいけません
必ず 濡れずに逃げてください
いち早く避難して 水辺には戻らないでください
 
今時の世の中だから
この便利な世の中だから
「 凍死 」なんて考えられないかもしれません
 
でも 私の母の死因は「 凍死 」です

検案書の死亡推定時刻は翌日です
津波の水で濡れた体のまま
母はあの恐ろしい一晩を越し
寒さに耐えることができなかったのです
 
これがどういうことかわかりますか
忘れられるものだと思いますか
なぜ 私がこの思いを書き込むのかわかりますか
 
皆さんの大切な人が同じ目にあいませんように
皆さんが同じ目にあいませんように
あの日の私たちのような人が生まれませんように
 
皆さんもご存知のように
最近地震が増えています
 
「 備えて何もなかった 」 が
 一番幸せなのです
 
ありえないこと
想像しがたいことが起こるのが災害です
 
ご自身が体験せずに
知っておいてください
体験した後で知っても遅いのです
どうか お願いします
 
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皆様の大切な方とご覧ください
 
                  語り部佐藤麻紀