№208.R1.7.11投稿
「 悲しみがわからない 」
東日本大震災では
多くの人が亡くなったんだから
あなたのお母さんやお祖母さんだけではないのだから
みんなが大切な人を亡くしてるんだから
あなただけではないのだから
もし皆さんが災害で大切な人を亡くして
周りの人からこんなことを言われたり
そのような状況に身を置かねばならなくなった時
どのような気持ちになりますか
そうだよね
みんな同じだよね
つらくても悲しくても我慢してるんだよね
私だけがつらいんじゃないんだよね
そう言って 耐えることが
当たり前だと思いますか
仕方がないことだと思いますか
震災から今まで
大切な人を亡くした人ならわかるでしょう
一つ一つの命が一塊の犠牲者という数字で表され
死を悼むことすら思うようにできなかったことを
そして今でも受け入れられない人がいることを
震災後
みんなが我慢しているから
悲しみに暮れてはいられない状況なのだから
自分が崩れ落ちてしまえば
残された家族や周りに迷惑がかかるから
生かさなければいけないから
生活をしなければいけないから
そんな理由が
毎日毎日 目の前にぶら下がっていました
そうやって生きているうちに
私の悲しむという感情は
壊れてしまったのだと思います
母と祖母の死の理由や
守れなかった自分に対して
震災前のような悲しみの感情は見つからず
怒りとつらさと深いやりきれなさがあります
そして ふとした時に
何も思っていないときに
ひとりでに涙がこぼれていて
なんで 泣いているんだろうと
自分でもわからない感情がそこにあります
感情を伴わない涙の理由がわからないのです
きっと 私のように
ひとりで涙を流して戸惑っている人も
ここから見えなくとも
大勢いるのだと確信しています
いつか 悲しめるようになったら
そして 泣ける状況が来たなら
誰もが我慢をせずに
誰にも気を遣わずに……そう思います
今日で東日本大震災発災から
100回目の月命日だそうです
これ以上
災害で命を喪う人のないことを
これ以上
後悔を背負う人のないことを
切に 切に祈ります
出来ましたら
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#語り部佐藤麻紀