№148.H30.1.20投稿 「 感情と葛藤と行動 」
 
 
お会いする方に
「 震災直後 良く冷静に行動されましたね 」と
お声がけいただくことがあります
しかし これは大きな間違いなのです
 
あの日 大きな揺れを感じた直後
私が直面していたのは
思考も行動も完全にストップした状態の中から
猛烈な勢いで湧き上がる感情との葛藤でした
 
そこには 
物事を順序立てて考えるということは存在せず
非常に重たく 痛く ひりつく 感情に
ただただ 突き動かされる行動のみがありました
 
頭で でしょうか
胸で でしょうか
それとも体中が感じていたのでしょうか
夫を 子供達を 父母を 祖母を 兄弟を
大切な人の全てと 
これまでにない恐ろしさを
何処かに引きずり込まれるような感覚の中で
感じ取ることを余儀なくされていたのです
 
当時 私は 思考というものが出来ませんでした
体中が受けている感情のまま動いていたにすぎません
 
あの日 命を落とさずに済んだ人全てが
冷静で安全な行動をしたとは
決して言えないのです
 
今ある私の命は
まぐれで残ったものでしかないのです
 
災害の中に
我が身を置かざるを得なくなった場合 
いったいどれだけの人が
冷静でいられるのでしょうか
 
災害が起きる前の訓練では
誰でも冷静で理路整然と考えることをし
充分な訓練をすることも可能ですが
人間は機械ではありません
行動を左右する感情を持っています
 
避難時の相談がなされるとき
この「感情」から生まれる「葛藤」
そして この葛藤から生まれる「行動」について
話されているでしょうか 
  
災害時 私の感じていた時間は
この感情や葛藤が濃密に凝縮され
普段感じている時間の感覚とは
まるで違う次元の感じ方をしていました
 
今思い返してみても
あの日の5分は
永遠のようにも感じ
瞬間のようにも思えます
  
教科書通り マニュアル通り
その通りの行動すら
本来難しいものなのだと強く感じています
 
災害時 私達が何を感じるのか
それによって どのような行動が考えられるのか
もっと深く掘り下げて考えなければなりません
 

私の思いを綴った記事ですが
皆様のお心に触れる記事がございましたら
ご家族や大切な方々と
シェアをして頂ければ幸いです
どうぞよろしくお願い致します_(_^_)_
 

#語り部佐藤麻紀