まずは 「 命 」 なんです
 
大きな地震や津波が起きたとき
また 大火事で避難する場合...
極めて 早急な避難が必要になります
 
これは 皆さんも十分ご存じのことですが
実際の避難時には 
今逃げてきた道を戻ってしまう人がいます
 
気がかりなことが自宅に残っていると
危険度が増す自宅に戻ってしまうのです
ガスの元栓やブレーカーなどの火の始末は
普段から言われている事なので
余裕のあり 出来る状態であれば 
始末をしてから避難することもご存じのことでしょう  
 
しかし 命に危険が迫った場合には 
決して無理をしてはいけないのです
避難して 安全が確実にならない状況で
今来た道を戻ってはいけないのです
 
このような非常時に 
普段は思いもよらなかったことが浮上します 
 
貴重品は仕方がないけれども
位牌はどうやって運ぼう
位牌を持って逃げなければご先祖様に申し訳がない
ご先祖様の罰が当たる
ややもすると そのように恐れすら抱いて 
自宅に戻り 位牌を探す人もいます
 
特に その家に嫁いだ女性の中には
何としてでも位牌を持ち出さなければという
強い責任感を感じる人もいます
 
ご先祖様は大切ですが 
皆さんのご先祖様は 位牌を取りに戻って
命を落としたあなたを誉めてくれますか
ご先祖様の位牌の隣に 
子孫の位牌が並ぶことを望んでいますか
既に亡くなっているご家族が生きているのは
皆さんの胸の中ではありませんか
 
よく考えてみてください
 
あなたがご先祖様の立場だったら
位牌を取りに戻った子や孫に
「 自分の命を守りなさい! 逃げなさい! 」
そう 叫ぶだろうとは思いませんか
 
位牌を持って逃げおおせれば 
結果論として立派と感じるかもしれません
でも それは自己満足にすぎないのです
もし 命を落としてしまったら
その後の供養も出来ないのです
そして 残った家族を悲しませることになるのです
 
生きている命というものは
とてつもなく重いものなのです
 
 
被災した人間の気持ちの一端です
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語り部佐藤麻紀