過去に津波に襲われた地域では
津波の到達地点に
石碑などの目印がたてられています
「 警告 」について
過去に津波に襲われた地域では
ほとんどの場合 津波の到達地点に
誰が見ても分かるような目印があります
ここまで津波が来たんだよ!
逃げる時にはここより高いところに逃げなさい!
ここより下には津波が来るんだよ!
そういう意味で
津波到達地点に置かれた強い警告です
特に神社は津波が到達しなかった場所に
多く建てられています
神様が祭られる場所は
安全な場所を選んで建てられるからです
神社の建てられている場所自体が
過去からの警告ととらえることが出来るでしょう
しかし過去に津波が襲来したとき
次の世代の人間が
つまりは自分たちの子孫たちが
津波に襲われることのないことを祈った
強い警告であるにもかかわらず
長い年月の経過とともに次第に忘れられ
石碑や神社より海側の
暮らしやすい平地に家が建てられ始めます
むしろ津波が高い位置まで到達した地域の方が
石碑よりも高地に住もうとした場合に
山の上の方では生活が不便なので
海側の平地に生活するようになるのかもしれません
強い警告である石碑は
言葉を発することは出来ませんが
その時代に津波を経験した人にとっての
切実な祈りであっったはずです
それなのに
なぜ 未来の世代がその切実な祈りを受け継ぎ
過去からの強い警告を周知できなかったのでしょうか
それは 普段生活している場所が
津波の到達地点より海側に広がって行き
山側にある警告の石碑を目にする機会が
ほとんど無くなったからではないでしょうか
東日本大震災で
私達は 先人の教えがあったにもかかわらず
かけがえのない命を喪ってしまいました
何が私たちの目隠しになっていたのでしょう
次の世代のためにも
私達には真剣に考える責任があります
津波到達地点にも石碑は必要ですが
普段生活している場所に
誰もがわかるような警告が必要ではないでしょうか
初めてその町を訪れた人でも
たとえ子供達であっても
一目見て どの方向に どれぐらいの時間内で
どのぐらいの距離避難すれば良いのか
どこに行けば良いのか明示するべきではないでしょうか
今ある命を守るために
常に誰もが行きかう場所に
目につくような警告を置くべきではないでしょうか
津波到達地点である山側に石碑が必要なら
誰もが通る海側の道なりに
避難を誘導する警告を置くべきではないでしょうか
景観を壊すことを恐れて
自然に溶け込むようなものではなく
誰もが あれは何だろう?と
自然と注意をひくような警告が必要ではないでしょうか
先人たちの切なる願いを
私達の世代なりに
しっかりと伝えなければいけません
津波到達地点にある石碑は
決して記念碑などではありません
未来の世代に発する 強く切実な警告なのです
被災した人間の気持ちの一端です
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