避難した高台から
津波に追われて山の斜面をよじ登り
山伝いに火葬場まで避難した夜から
私達は帰る家のない被災者になりました
「 被災者と呼ばれる覚悟 」について
私たちが命からがら津波から逃れ
避難した火葬場では
未災者から被災者へと
自分の置かれる立場が変化していきました
きっと あの時被災した人たちは
様々なことを感じていたことでしょう
私もいろんなことを感じ
考えていたはずなのですが
部分的にしか覚えていなかったり
いまだに時系列がはっきりしなかったり
思い出せないことも沢山あります
震災後の真っ暗で寒い夜
外でがれきを燃やした焚き火にあたりながら
考えることがありすぎて 思考がまとまらず
頭の芯がぼうっとしてきます
そんな状態で
自宅が無くなってしまったことも
自分でちゃんと知っているはずなのに
「 ああ こんなことはもう早く終わらせて
はやく家に帰らなければだめだ
子供たちをお風呂に入れてあげなくては
はやく あったかい布団で寝せてあげなければ 」
真剣にそう考えてから
「 そうだった 家はもうないんだった
帰れる家はもうないんだ
布団どころか 子供たちを寝せる場所すらないんだ 」と
自分の中心に深い穴が開いたような絶望に立たされ
それでも 泣いて嘆くほどの力が残っていませんでした
あの地震と津波が来るまで未災者だった私は
何かを考え 感じるたびに
家族を守れない無力さに何度も絶望を繰り返し
自分が被災者と
なっていったたのです
非常持ち出し袋を準備する
それは 本当にとても大切なことです
ただ 忘れてはいけないことは
災害が降りかかったとき
その袋の中身を使い終わっても
皆さんの生活が
被災する前の状態ではないということ
そして ご自分やご家族が被災者となること
そこから長期間 被災者として
生活再建に追われる生活が始まるということです
非常持ち出し袋は
命が助かった場合に開けることが出来ますが
その中に
被災者と呼ばれる覚悟や
心の準備を入れておかないと
災害後の生活を立て直す行動が遅くなります
人間は機械のように こうなった場合はこうする
ああなった場合は このようにするなどと
感情を抜いて動けるものではありませんから
厳しい事ですが
ご自分が被災者となった場合
その後の生活がどのようになるのかを
ご家族と話し合われるのも 減災の一歩ではないでしょうか
被災した人間の気持ちの一端です
シェアしてくださる方がいらっしゃいましたら
ご自由にお願いいたします
また 必要と感じてくださる場合は
このページの記事を
大切な方と一緒に ご覧になってください
東日本大震災ランキングへ