東日本大震災後
「 よく あの状況で生き残れたね 」
「 運が良かったんですね 」
そう声をかけてくださる方がいらっしゃいます
お気持ちは 本当に有り難いのですが
家族や友人を亡くした私にとって
その言葉は 素直に受け止めかねる言葉なのです
「 なぜ 私が生き残ったのか 」について
物事には 原因と結果があり
人は 良い結果を自分のものにしたがろうと
成功した場合の原因を知りたがります
それでは 東日本大震災で
私がなぜ生き残ったのかを
ご自分のこととして捉えやすいように
たとえ話でお話ししてみましょう
皆さんも どうかこの文章のなかにご自分の身を置いて
想像しながら 読み進めてください
数え切れないほどたくさんの人がいます
自分は今 その中のひとりで
周りには 自分を育ててくれた お父さん お母さん
人生のパートナーである 夫や妻
またその両親
愛してやまない ご自分の 子供達
いつも心を慰めてくれるペット
そして ご近所の方や お世話になった方
そのたくさんの人になかに立っています
すると突然 細い絹糸が さぁっとたらされ
周りの人や 自分の体の間を区切ってゆきます
一度目に区切られた糸で どこからか声がして
「 はい こちら側の区切りに入った人は
これから 地震に襲われます 」と言われ
有無を言わさず 周りの人から引き離されます
例え すぐ隣に自分の家族がいたとしても
容赦なく区切られて 引き離されてしまいます
また その地震に襲われると区切られた人たちの間に
糸がめぐらされ 今度は
「 はい こちら側の区切りに入った人は
これから 津波に襲われます 」と言われ
また 周りの人たちから引き離されます
津波に襲われるといわれた人たちの間に
また糸がたらされ 今度の声は
「 はい こちら側の区切りに入った人は
津波で家も財産も無くなりますが 命は残ります 」
と言われ また周りの人たちから引き離されます
そうやって
家も財産も無くなり 命だけが残った人たちは
「 あちらの区切りに入った人は どうなるんですか!!」
「 あちら側に区切られた私の家族はどうなるんですか!!」
答えがわかっていたとしても
何とかしたいと 自分が壊れるほど叫び続けます
なぜ 私が生き残ったのか
それは ただの 「 まぐれ 」でしか ありません
何が良くて 何が悪くてなどと言うことはないのです
災害時 生死の境目は見えないものなのです
この話で例えた 細い絹糸のように
その境目は 時間や場所
その時々で区切る場所を変え続けるのです
こうして 私たちのように区切られてしまう前に
少しでも 災害から命を守る方法を考えてみませんか
生きている事さえできれば 後で会うこともできるのです
糸が巡らされる前に 大切な人と話し合ってみませんか
被災した人間の気持ちの一端です
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